エッセンシャルオイルに関する疑問
妊娠中にエッセンシャルオイルを使用するときは、どんな注意が必要ですか?
妊娠中に精油を室内に漂わせて楽しむのは、何も問題はありません。好きな匂いを嗅いだときには幸せな気分になりますし、その心地よさは体と心をほぐしてくれます。安心して利用していくためにも次のことをよくお読み下さい。
精油の芳香成分は分子量がとても小さなサイズをしているため、容易に胎盤を通過して、おなかの赤ちゃんに影響を与える可能性があります。 (分子量1000未満の分子は胎盤を通ってしまうといわれています。そしてほとんどの精油の分子量は500に満たないのです。)
使ってはいけないのは、ホルモンに似た成分の分子を持つもの、子宮収縮作用を起す成分の分子を含むもの、神経毒性を起す成分の分子を多量に含むもの、通経作用を与える成分の分子を含むものなどです。
書籍などでは、クラリーセージ、セージ、フェンネル、ヒソップ、サイプレス、ペパーミント、ローズマリー・カンファー、クローブ、カユプテ、ラベンダー・ストエカス、ラベンダー・スーパー、ユーカリ・グロブルス、ローズなどの精油が挙げられています。
しかし、これらの精油で妊婦が深刻な事故を起したり、流産したり、奇形児が生まれたという報告はされていません。(海外での事故例もありますが、これは故意に多量のカンファー入りの精油を飲んだことに因ります) アロマポットやディフューザーなどで楽しむ「芳香浴」や浴室での「アロマバス」、「足浴」については、体に吸収される精油の量はごく微量なので、あまり神経質にならなくても大丈夫です。もちろん「お掃除」には気にしないで使うことが出来ます。
ただ、妊娠中は匂いに敏感になり、神経も過敏になる人が多いので、精油の量は控えめにして、ほのかに香りを感じる程度に使用しましょう。
妊娠中の精油を使ったアロママッサージは、安定期に入ったら行うことが出来ます。妊娠線の予防や腰痛の緩和、脚の疲れ、そしてブルーな気分などに役立ってくれます。但し、通常の希釈濃度よりもさらに薄めて、0.5%?1%程度にします。
●フットマッサージオイルの一例 (0.5%濃度) ラベンダー・アングスティフォリア2滴、ペパーミント1滴、ローズマリー・カンファー2滴をホホバ油やカレンデュラの浸出油などの植物油50mlに加えます。
精油は出産の時に陣痛の痛みを和らげたり、リラックスさせてくれたり、また会陰部の傷のケアなどに素晴らしい効果を発揮してくれます。
精油選びや実践方法の注意を守って正しく利用すれば、おなかの赤ちゃんと母体にやさしい、快適なマタニティライフを過ごせるでしょう。
初めて産まれてきた世界がふんわりと優しい香りに包まれていたら、赤ちゃんにとって素敵なことだと思いませんか?(Q)