出会い2

とにかく、物が増える!
何でも2倍。
主人は営業職だったので、私より服の数も多く、私よりはるかにオシャレに気を使う人だった。

やがて子供が生まれると・・・・もう、物の数といい、服の数といい・・・管理できないくらいに溢れてしまった。
子供の数が2人になろうかというときに、おうちを郊外に買って(正確にはまだローン払ってるのですが・・・)引越ししました。

今までの3LDKよりはるかに広いおうちも、それでもみるみるいっぱいになって、掃除が行き届かなくなって、やがてあきらめた・・・・。

言い訳はたくさん・・・・
「子供が2人いるから・・・・」
「仕事が忙しいから・・・・・」

いつもこの2つを盾にして、家事から逃げていた。
そして、子供が幼稚園に入園・・・・。
そこには驚愕すべき事が待っていた!「お遊戯会」というやつだ・・・。
公立の保育園でざっと育っていた私は、私立のえらく派手で、手の込んだ「衣装」を手作り・・・・という作業がある事をまったく知らなかった。
同じ役柄になった人同士で、お互いの家を行き来して相談しながら作る事も多々あると言う事。

その時訪れたある人の家・・・・その美しかった事!

あるべき場所にきちんとモノが収まり、ホコリもなく、窓ガラスはピカピカ。
冷蔵庫の中はきれいに片付き、急に押入れを開けても、収納部分さえ、芸術を感じるほど生理整頓されている・・・・。
機能美というのはこういうことをいうのだろう・・・使いやすく、でもどこからどう見ても美しい。

しかも、彼女は、その時仕事こそしていなかったが、年子の幼稚園児(♂)と、まだ手のかかる女の子の赤ちゃんを連れていた。
主婦の鏡・・・とは彼女の事だろう。

お昼までご馳走になってしまったが、料理の手際もよく、もちろん、味が悪いわけがない!とってもデリーシャス!

自分との明らかな差に愕然としたのはこの時だ・・・・。

さすがに、これではいかんと思って、じぶんちを見たらば・・・。
使っていない部屋はホコリだらけ。
使ってる部屋は、子供の手垢やミルクのこぼれて固まった跡が点々と・・・。カーテンは洗っていなくて、なんとなくズズ黒い・・・。
子供のおもちゃが雑然とあちこちに落ちていて、テレビの上に色々なものを載せるものだから、本当に生活感溢れる・・・・って感じ。
流しには、いつもひとつふたつ、洗い物が残り、シンクが物置に・・。

クローゼットは夏冬ごっちゃで、かろうじて、大人と子供の服に分れている・・・といった状態。
靴下の片方がしょっちゅう行方不明で、幼稚園に行くときも、いつもかばんがなかったり、お帳面がなかったり、水筒がなかったり・・・。
探し回ってやっと出発。

理性的に、どう考えても、きちんと生理整頓したお部屋が暮らし易そうだし、居心地もよさそうだし・・・なにより、お掃除しやすそうだ・・。
でも、一度こんなに散らかってしまった家の中、どうすればいいのかまるで見当もつかない・・・。

なので、とりあえず、テキストを買ってみよう・・と思ったのだ。
本屋にゆっくり行く暇もないので、このコープの共同購入はよく利用する。
たくさんある本の中から数冊ピックアップして、あとは待つ・・・・。

その中に「ナチュラルクリーニング」があったのだ。

出会い

ナチュクリの出会いはふとしたことからだった・・・。
コープの共同購入で、何冊か本を買ったこと。

生理整頓術の本を数冊と、「ナチュラルクリーニング」というタイトルの本。

なぜ、そんな本を買ったかって?
それは、私があまりに家事が下手だったから!!

もしかして、日本一を競えるかもしれないほどに、それはひどかった・・・。
もともと、得意ではなかったけれど、一人暮らしや、家族と暮らしている間は、自分だけのものを片付けて置けばよかったから、仕事がどんなに忙しくても、合間に半日もやればすっきり片付いていた。

もともと、オシャレにさほど関心もなく(持てよ!オイ!若かりし頃の自分!!!)、化粧や貴金属、ブランド物にもさらさら興味のなかった私は、持ち物もたかが知れていて、若い女性にはあるまじき位、クローゼットが半分すかすか・・・・。

親が、「男に生まれてればねえ・・・」と、何度も何度も人様に語るほど、男前の性格で(自分で言う・・・・^_^;)、「複雑なオンナゴコロ」というやつがとても苦手だった。
なので、自然淘汰的に、メリハリのある友人ばかりに囲まれていって・・・結局、今は幸せと言えよう!!

性格がそうなので、生活もまるで男の人のようだった。
「おやじギャル」という単語が流行った頃、まさに自分がそうだった・・・。

ところが、結婚した途端に、この、自分の法則がまるで通じない状況に陥った・・・・。

2月1日(水)金魚の気持ち

突然、電車が止まり、
車内放送が流れた。

「ただいま関東地方に地震が発生した影響で、
JR全線点検のためストップしております」

乗客たちは思い思いに、
携帯から電話したり、メールを打ったり、
ニュースサイトを覗いたりしている。

「震度4だって」
「わりと強いね」
「電車揺れるから全然気がつかなかったね」

私の電話は2つめで通じた。
「みんな大丈夫ですか」
「ええ、全然平気ですよ。こちらはそれほど揺れませんでしたよ」

ごったがえす駅を抜け、
天麩羅屋の座敷にたどり着く。
「よかったね、来れて」
口をモグモグさせながら友らが迎えてくれる。
心の底から笑みが広がる。

今日会えたことを、偶然と思ってはいけないなあ、と思った。
しみじみ、一期一会の積み重ねだ。

当たり前の空気のありがたみを、
プハッと息をした瞬間に思い出すように、
今夜は人との出会いを深呼吸している。
パクパク、パクパク、金魚みたいに。

1月31日(火)あなたという星に

朝、町田近くのマンションギャラリーへ。
本を読んでいて電車を乗り間違え、やや遅れて到着。
関東圏で広く展開されているシリーズマンションの、
コミュニティ誌編集部に話をする。

春号なので、
ほこりや花粉の季節を快適に過ごす術をピックアップ。
重曹を使ったうがい液、鼻の洗浄液、
衣替えにたっぷり使える消臭と虫除けの手作りサシェ、
歯磨きペースト、簡単なデオドラントパウダーなど。

メモを取るライター女史は「ノウハウの前に」と切り出す。
こんなふうに暮らしに重曹を使う意味は何ですか。
重曹は本当に安全なのですか。

瞬間、細かいブツ撮りやレシピのことなどどうでもよくなる。
言いたいことがいっぱいあってつっかえる子どものように発声する。

重曹はもともとあなたの体の中にあるということ。
今の今も体内環境のバランスを取るために働いているということ。
その働きの、最もわかりやすい現れがあなたの呼吸であること。
そのようにして、放っておけばみるみる酸化して死んでしまう生命を、
絶えざる再生の道に引き戻している物質であること。を話す。

「なぜ重曹が体の中にあって、
 そんな重要な働きを担っているのでしょう」

なぜって、私たちには選べない、
地球が採用した浄化のシステムだから。
それと同じ原理で私たちの命は守られているから。
地球のキレイとあなたの健康は同義。

話はますますマンションから遠ざかる。
まわりに古代の海が満ちてくる。

塩酸の海に、
岩石からミネラルが溶けていく。
大気から二酸化炭素が溶ける。
海は重曹を含むミネラルのスープになり、
その中で自分と自分以外を区別する薄い膜を作り、
生物が誕生する。やがて陸に上がるときは、
ふるさとの海を体内に抱え、人類もそのやり方を引き継いだ。

重曹を使うなら、
掃除ではなく、ケアをしていると考えて。
命も家も地球も。

ライター女史は、今やはっきり私の目を見る。
確信を得て笑う。

私たちを本当に支えているのは、
企業の製品でもオシャレな生活文化でもなく、
自然そのものだ、と真に理解するとき、
人はどんな都会にいても、中空に浮かぶマンション暮らしでも、
地球とひとつになる。
今吐きだしたその息すら、この星と一続きなら、
何が私たちから星を奪えるだろう。

玄関先で、サヨナラを言うあなたの頬に、
赤みがさしている。
本とパソコンを濡れないように抱え、
駅まで走る。

あなたの中で、
これまでになく地球が輝き始めたことを、
小躍りするような自分のダッシュで、
私自身も、ふと知る。

温かい雨の中。

はじめに・・・・

はじめまして、このブログを読んでくださっている皆様。
CPPのスタッフのんちゃんです。

私がCPPに入ってもう、どれくらいかな・・・・?
それよりほんの少し前に、ナチュクリに目覚めて、すっかり合成洗剤を手放した。
この快適な生活を守るため、グッズや素材集めに奮闘した昔のことから、最近のことまで・・・・日々、ぽつりぽつりと綴っていければいいなあ・・・と思ってはじめさせてもらうことに・・・・。

田舎に住んでいも充分始められる事、どーんと田舎もんの私がお教えしましょう!
ヘンゼルとグレーテルが、広い森で迷わないように小石をこっそり落としたように、私もこのブログを読んでくれた人の小さな目印になるような、そんなブログにしていきたいと思っています。

ではでは・・・・。
ぼちぼちお付き合いくださいませ。

津軽発 My Life as a Vegan

青森県の津軽から、畑のこと、手作りもののこと、ねこのことナドナド
のんびりモードでつづっていきま~~す

とりあえず…ねこ。


うす目…

1月30日(月)陰陽ともに春

午前中、あれこれ電話とメールに時間を費やす。
午後も状況が変化するにつれ、頻繁に同じところに連絡を入れる。
一日の動きが収束したのは、午後6時。

実に、世の中は昼間動いていると実感する。

夜、まぐろカマを使った新食材の試食に参加。
歯ごたえとボリュームがあり、
調理次第でしっかりしたおかずになる可能性大だが、
下ゆで程度でおさまるものではなく、
いかにくさみを消すかが課題、と話し合う。

最後に出た炊きたて御飯と奈良漬けが絶品だった。
なによりもそれでパワーをいただいた。
奈良漬けも、知り合いの蔵元が、
自分のところで出る酒粕を使って仕込んだものだそうだ。
とてもシンプルで力強い。

帰途につく。明日は雨になるという。
夜中になっても冷え込まない空気が、その気配を伝えてくれる。
チャイナタウンの街路樹に、
星屑のような光のヴェールがまとわせてあるのを見かけた。

春節だ。
月の暦も2006年に入った。