NaHCO2といふもの

今は昔・・・ここにNaHCO2といふものありけり・・・。

と、古文で話していても、だれもなかなか理解を示さないので、普通に戻るけど、そんなにも昔から重曹は私たちに寄り添って生きてきてくれた。

自然の一部である浄化システムという流れにのっかって生活することの気持ちよさ。
私たちの体中に存在する、海の中すべてに存在する、そして、私の手元に存在するその重曹は、私の手元を離れ、また地球の一部となって、地球の一部である私に戻ってくる。
繰り返し繰り返し・・・・。

そんなにも、我が家ではふつうになってしまった重曹は、最初、なかなか私は手に入れることができなかった。

薬局で見つけた500g入りの重曹は680円もして、とても気軽にざばざば使えるものではなかった。
今思えば、医療用グレードだったのだから少々お高いのも頷けるけれどね。
最近は、随分、質のいい重曹が手に入るようになった。
ネットというツールを使えるようになったからなおのこと、だ。

気軽に買えるということは何者にも勝る。
それは気軽に始められるからだ。

やがて、コンビニで小箱でも買える様になれば、私の役目もCPPの役目も終わるのだろう。
あるいは、形を変えてのアプローチになるのだろう。
そんな日が早く来てほしいけれど、なかなか簡単には行かない。
たくさんの壁があって、すぐにはたどり着けない場所なのかもしれない。
でも、そこにある、遠くても輝く場所が見えていればそっちに向かっていける。

まるでパンドラの箱を見ているようだ。
たくさんの化学物質の海で溺れるように生活をして(させられて?)いるたくさんの人間。
次々と悪いものが出てくる・・・最後に残った希望は、それらを浄化する、この重曹という物質なのかと思う。

洗剤、薬、ローション、シャンプー・・・それぞれ、いい側面はあるけれど、裏側の恐ろしい面を私たちは知らされてない。
目の前の小さな汚れを落とすために、地球を汚し、未来を壊す私たちは、すでに少しずつ自分たち自身が狂ってきている。
生活のベースの上で壊してきたものなら、もう一度組み立てることは可能ではないのか・・・?

難しい計算も、厄介な未来も私には予測できないが、この小さな白い粒、これを使い始めて、未来は明るいと考えられるようになった・・・・。
いい意味で、どんと構えていられるようになった。

待ちに待ったスタッフと初のご対面

それは、1通のMLだった・・・。
神戸、広島、山口に一緒に行きませんかという・・・・。

というのも、その時はまだ良く分っていなかったのだが、CPPの重曹は山口の工場で作られている。
そして、重曹の本のあとにビネガーの本が出るので、その取材をしにCPP代表のioさんが行くのだが、ついでに一緒に行きませんかという事だった。
これは、いずれ、HPの工事が進めば、旅行記として載るはずだから、旅行の細かな事はそちらで見てもらおう!

兎にも角にも、当時はCPP物流は神戸にあり、そこへの挨拶も兼ねたまさに、大人の修学旅行!なのだ!

私としては、西日本でお会いできるなんてこんなにうれしい事はないし、なかなか、結婚してからは旅行にも行っていないし・・・これが最後とばかりに家族にお願いしてこの2泊3日の旅行に参加することになった。
でも、実際には、これが始まりだったのですけどね・・・・。

そう、これ以降、CPPのいろいろなイベントなどで、私は家をしょっちゅう空けることになる。
しかも、楽しく。
最初は怪しんでいた主人も、だんだんといろいろ分かってくるにつけ、協力的になってくる。

なぜなら・・・・私が勉強すればするほど、家の中はきれいになるし、CPPから帰ると、元気をチャージしてもらって、ヒステリックになることがないからだ。

仕事と、家庭とCPP・・・・すでに、この3つの世界が私を支え始めていた。

入ってみたものの・・・・

ま、特別、なにが変わったわけでもなかった。
でも、重曹はとてもいいよと言うことを、仲の良い友人や知人に話し始めた。
そんな私にラジオの取材が飛び込んできた。
これは、CPPに入る前か後か・・・微妙なのだが、そのあたりだった。

普段、取材側にいる私は、取材される事にドキドキ・・・・でも、色々なところを見てもらい、重曹と石鹸とビネガー類でキレイをキープできることに、相手はすっかり満足して帰っていった。
今思えば、それが私のCPPでの初仕事だったのだ。

まだ、スタッフ誰にも会ったこともなく、仲間もいない・・・未だに石鹸確保に苦労している私ではあったが、もっとなにかをやれたらな・・・と仕事の合間に考えることもあった。

オフ会のお誘いがあったのだが、場所は東京、しかもあいにく、子供の幼稚園の行事と重なって、スタッフに会うチャンスを逃してしまった。

しかも、四国から東京というのは、すこぶる旅費が高い。
近郊の人たちがちょっぴりうらやましく、「田舎」を実感する。

CPPに入ったわけ

トイレ・台所、リビング、寝室、和室・・・・すべてがこのナチュラルの法則できれいになっていく。

失敗もあったけれど、それは自分のせい・・・・物事の本質をまだ見抜けていなかった事に今なら気づける。

そして、不思議な事に、失敗も楽しくなってきた。
毎日少しずつ、帰ってからも少しずつ、いろんなところを磨き、流し、中和し、拭き取り・・・・そんなことが楽しくて楽しくて仕方なかった。

CPPのフォーラムには毎日のように行くようになっていた。
ある時は上手くいったことをうれしく報告、ある時は、誰かの報告を読み、明日は自分もやってみようと心に留める・・・。

そして、ずっと気になっていた「ボランティア募集」の文字・・・。
でも・・・みんな東京近郊のようだし、四国で何が出来ようか?

人前でしゃべるのは、嫌いではないけど、特別好きでもない。
第一、知識なんて全然ないし、まだ子供の小さな私にそんな時間は作れないとあきらめていた。

「邪魔」と思っていた重曹はあっという間になくなって、CPPで重曹を頼む事にした。
いろいろ頼めばお得だし、こちらの本屋にはない本もあった。
それが「天使は清しき家に舞い降りる」だった。
フォーラムで皆が言っている「天使のお掃除」の由来になった本。
それを手に入れたのだ。
書いてあることは、「ナチュラルクリーニング」以上に生活に密着した色々なシーンでの使い方。

まさに、この本で目からウロコとなった私だった。
またまた次々に試して、納得して、次に試して・・・・を繰返す私は本当に、完全にはまってしまった!

それまで、いつかまた使うかも・・・と思って取っておいた洗剤やその他人工的な洗浄剤の数々を手放す事に決めた。
とても気分が清清しい・・・・。

がらんと空いた洗面所の下に、今まで、行き場がなくて散らばっていたものたちを集めてきて並べた。
私はこの扉を開くだけで、洗面所付近で必要なものはすべて手に入るようになった。
しかも、溢れていたその毒々しい黄色や赤や青の安っぽい容器ではなく、白い清潔な容器にビネガーだけ、横のシェーカーには重曹だけ。
なんというシンプルさ。
自分の家事がとても潔いものに思えて、とてもうれしくなった。

そして、頭の中で「ボランティア」という文字がちらとまた浮かんできた・・・。
この気持ちの良い生活を、たくさんの人に知ってもらえれば・・・そのお手伝いが出来れば・・・・と、どこから沸いてきたのか、心の中で強く私を押す気持ちが働いた。

「離れていても、遠くでも、まだまだ中途半端な知識でも、何か出来る事はありますか?」
そんな内容だったと思う。
CPPにメールを送った。

次の日にはお返事が届いた。
「是非、一緒にやりましょう。これから私たちと・・・・」

何が出来るかなんて、そう、誰にも分らない。
どのくらいやれるのかも分りはしない。
でも、気持ちのいいことをしていれば、自分も気持ちがいいし、相手も気持ちがいい。

家族に宣言した
「CPPに入ります!重曹を広めます。やり方はまだ分らないけど・・・」

なんのこっちゃ・・・・家族は分らなかったと思う。
ほとんど、使命のようなものを私が感じている事を・・・。
こうして、1歩私はようやく踏み出した。

この頃から、我が家は外回りはともかく、家の中は随分と秩序が生まれていた。
追いまわされていた家事を、こちらから追いまわすまでになっていたのだから・・・・。

アドバイス(トイレ編)

まずは、邪魔な重曹をどうやって管理すればいいのかしら・・・?

と、フォーラムに質問したのが最初だったと思う。
丁寧なお返事とともに、優しい励ましの言葉・・・。

そっか、さいしょっから上手くいく人のほうが少ないんだな・・・このナチュクリっての・・・・でないと、こんなにもフォーラムに質問がたくさんあるはずがない。
そうだ、やってみよう、もう少し・・・。

いきなり台所ってのが無理があったかも知れない・・・・そう、最初はトイレからやってみよう。
トイレなら2階と1階にそれぞれあるから、片方掃除中でも問題ないわね・・・。

もう、クエン酸も残り少なかったけど、とにかくやってみよう・・・。

トイレってかなりのストレスの元凶・・・・。
うちのトイレの配水管
別の角度からの配水管
トイレです!昔の汚いところの写真がないのが残念・・・・・(T_T)
トイレトレーニング真っ最中の下の子と、まだ、トレーニング終わったばかりで、粗相も多いお年頃の上の子で、想像以上にトイレは・・・・
汚れている!

分るだろうか・・・・?
お子さんがいる人なら多少はわかると思う・・・・。
それともうちだけなのだろうか?????

トイレの便座にまだジャストフィットしない小さくて可愛いお尻は、前の方にちょこんとしか座れない。
ウンチは便器を滑ってつつつーっと水溜りに落ちるので、そこにはウンチの筋が残る。
水で1度では流れないから、気づいた時にはカピカピにこびりついている!

おしっこも、まだ上手に方向を誘導できないし、子供って、遊んでて楽しかったりすると、ギリギリまで我慢してからトイレに飛び込むから、パンツを下ろすのが間に合わないくらい・・・そして勢いのよすぎるおしっこは、便器からスライディングしてあちこちはねたり、手の届かないところで人知れずアンモニアへと変化をしている!
そう・・・・・当然、臭い!のである!

夏はまだ、窓を細く開けたりも出来るが、冬だとそうもいかない・・・。
トイレは臭い!なので、用を足すのも早々に、早くトイレから出る事をよしとした我が家なのであった・・・。

そんなだから、お客様が来る時は、めちゃくちゃ気を使う。
精神的にかなり辛い場所だった・・・。
一度失敗をしているので、慎重だったけど、なんだか、時間を置くのは必要みたい・・・。
でも、クエン酸でパックをしてもイマイチ落ちが悪かった・・・。
そうこうしてるうちに、クエン酸が底をつき、お酢でも代わりにはなるということで、ここでビネガー登場。

運悪く、うちのトイレは玄関の横にある。
私(犯人)以外は口をそろえて「ママー!トイレがくさーい!すっぱいにおい、お寿司のにおいがするよー」などなど、口々に文句をいってくれました。
まあ、そりゃあね、私だって臭いとは思ってるわけで・・・・。
でも、あれれ????頑固な水あかが取れて、水の筋のついていた便器の内壁もピカピカになっている。
これはすごい!
よくフォーラムを読むと、お酢も種類によってニオイが違うし、精油で香りをつければ気にならないとか・・・。

まあ、ここは、また、べつの話題でゆっくりと・・・・。
でも、そんなこんなでトイレはピッカピカで、しかも尿臭はすっかりしなくなった。

こ・・・これはすごい事だよ!
そして、2階のトイレも、トイレの壁も床も配水管も何もかもピッカピカ!

そして、フォーラムを再び覗くと、見落としていた情報や理論が、まるで待ってましたといわんばかりに、頭にバシバシ入ってくる。

この方向性は間違っていない。
確信に変わった瞬間だった。

出会い3

ふーん・・・クエン酸と、重曹と石鹸を使うのね・・・。

クエン酸は持っていたけど、石鹸ってなに?洗剤じゃダメなの?
重曹って・・・あの山菜のアクヌキに使う?
なんだろう?
でもとりあえずやってみた・・・・。
手に入れるまでの苦労はまた別の機会に・・・・。

ところが、上手くはいかない。
テーブルはびちゃびちゃしてくるし、なんだか白っぽくさえある。
石鹸は洗剤に比べて、安売りはないし、だいいち、その辺のスーパーではなく、少し遠いホームセンターまで行かないと手に入らない。

ペーストにしろとか、水溶液にしろとか、なんていちいち面倒くさいんだ!
おまけに、たくさん買ってしまった重曹、もう、この掃除方はやらないのに邪魔だなあ・・・・。
ああ、もう、やめやめ!ふん!

これが、正直、最初の私の反応。

最初から「○○専用」と書かれた洗剤の手軽な事!
どこのスーパーでも、コンビニでも手に入るし、安いし、最初から専用の入れ物に入っているから使いやすい。

でも、この白っぽくなってしまったテーブルは何とかならないのかなあ・・・いつ使うとも知れない大量の重曹、どうやって保管しておけばいいのかしら・・・・?

あれ、HPがある・・・・ちょっと覗いてみよう!
これが、本当の意味でのナチュクリとの出会いになるのでした。