ナチュクリ講座

それは、ふとしたきっかけで始まった。
小学校の、母親部主催の講座で講師を頼まれたことだ。
そのとき参加していた保護者の方たちの3人が、ぜひ、いろいろ教えてほしいと、お願いされた。

数回で終わるかと思いきや、すでに1年近くになり、内容は毎回相談して決める。

石鹸作り、ローションやクリームなど、コスメ作り、ハーブの使いかたや、「重曹生活のススメ」をテキストにして実際に家の中での家事のやり方の指導・・・。

こうしたけどうまく行かない・・・といった疑問質問にも答えながら、彼女たちにエールを送っている。
彼女たちは、この地域の人ではなく、外の世界からこの地に「お嫁さん」としてやってきた。
過疎地域では貴重な「若手」なのだ。

環境は最高だけど、閉鎖的なこの地域で苦労したに違いない彼女たちは、月に1度の会合を実に楽しみにしてくれている。
完全ボランティアだけど、私もとても楽しい。
仲間が増えること、そして、広めてくれていってくれてること・・・・。
つなぐ手が、少しずつ増えながら、輪が大きくなればいい。
とにかくやること!それだけには私は厳しい。
なぜなら、やらなければ、頭で考えるだけでは、絵に描いたもちで、少しも前に進まないからだ。
最初、一人の人に、少しきつく言ってしまったことがある。
もしかしたら、もうやめてしまうかも・・・・・と危ぶんだけれど、彼女は、言われてようやくやり始めた。
そして、ああ・・・気持ちいい・・・・と本当に実感したのだ。
目をきらきらさせて、こんなに良かったのだということを話してくれた。

初めて、私が気づいたのと同じく、彼女も、とてもうれしかったのだ。

あとは、のんびりで構わない・・・・最初の1歩を踏み出させるようにすることだけが、私がしてあげられることなのだ。
気持ちいいという生活は、一度気づくと、もう、不愉快な生活には簡単には戻れない。
彼女のペースで、彼女のナチュクリが始まった。
そうして、少しずつ、仲間を増やそう。

確かに、増えているのだ。
ここで・・・・私のそばで・・・・。

また、誰かに手渡したいと思う。

今月もまた、その日が近づいてきた。
さてさて・・・・今月はなんにしようかな?
考えるのも楽しみの一つだ。

2月3日(金)まとめ買い

節分に豆を撒かない。
いつのまにか、それが習慣になっている。
(ないことを習慣というならば)

事の起こりはもう数十年前、
その頃は世間一般の常識通り、家族で豆を撒いていた。
大人たちはチャッチャッと手際よく、
各部屋の隅々に少量ずつ撒いていく。
子どもたちも撒く。
家族の中で一番小さい人も、
なにかブツブツささやきながら家の中を回っている。

よく聞くと。

小さい人はこう唱えていたのだ。
「福は内、鬼も内」

それを聞いて父は怒った。そんな呪文があるか。

小さい人はベソをかきながら抗弁した。
「だって鬼がかわいそうだ」

大きい人々は少なからず衝撃を受けた。
この子の言うことには一理ある。
いや待て。うちに鬼がいたら困るではないか。
縁起でそうすると昔から決まっている。
いつからだ。いたら何をするというのだ。誰か知っているのか。
そういえば、私たちが追い払おうとしている「鬼」って何だ。
ワレワレハ、ナニヲ封ジヨウトシテイルノカ。

節分の夜の鬼談義は、
大きい人たちが一杯、二杯と酒を飲むうち虚空に消え、
しかし翌年の節分からは、なんとなく、
豆は投げずにおいしく食べるだけの存在になった。

ひい、ふう、みい……ハイ、○○ちゃんの分。
またひとつお豆さんの数増えたね。今年もがんばろうね。

そんなわけで、
その暗がりに鬼がいる。かもしれない家で育ったので、
炒り豆はツマミか精進の出汁にいたします。
節分の直後、売れ残ってるお豆さんは、
おまとめ買いのチャンスです。

迷惑な人達Ⅲ(ナチュクリボーイズ)

忘れていたけれど、いい加減たまらなかったのは子供たちかな・・・?
CPPのスタッフ間では「ナチュクリボーイズ」と呼ばれている我が家の宝物ちゃんたち・・・・男の子2人だ。

遊びに行く先々の、お友達のお宅とはえらく違ってる我が家のシステムに・・・・疑問はもちろん持っている。

「来週、洗剤の空き容器を持ってきてください」と、言われても、あるわけないし・・・・・。

「おうちで洗濯をなにでしてますか?」という質問にも「重曹でーす!」としか答えられないわが子・・・・。

歯磨きも手作りで、シャンプーは手作り石鹸で、リンスはお酢・・・・。
これがいじめにつながるかも知れないな・・・・と、ふと最近は思う。
下の息子は、逆に友達たちに尊敬さえ集めているのだが・・。はーい!阪神ファンでーす!今日はナチュクリボーイズ改め、「子虎」2匹でーす!!!(^_^)v

お兄ちゃんはすでに、学校で、いじめっ子に「頭を石鹸で洗うなんて不潔!やーい!フケフケ野郎!」と何度も言われている。
別にフケなど出ていないのに・・・・。
(おい!クリーニング屋のH!お前の息子だよ!お前も昔っから弱いものいじめが得意だったが、息子も同じだ・・・血は争えないのか・・・・?ううーむ・・)
その都度、私に正しい理論の説明を求める・・・。
そして、理解して、いじめたほうが悪いと納得し、安心する。
でも、こんな些細なことで揺るぐようなナチュクリではないのだ!
合成界面活性剤まみれで生活しているたくさんの人間たちは、清潔から程遠いところにいることに早く気づいてほしい。
体を、健康を損なうほど、化学物質のシャワーをこの世に生を受けたときから、浴び続けているたくさんの人間たち・・・・。
人は、自然の恵みを受けないと、決して命を紡いではいけないのだ・・・。
私は子供たちに、有り余るほどのお金も、宝石も、豪邸も残してはあげられない。
でも、危険なものの避け方、そして、健康に暮らすための方法は、今、こうして勉強しているからね。
この知識をあなたたちに授けてあげることこそが、財産であり、遺言なのだよ。
少しずつ少しずつ・・・教えるから覚えて行ってください。
この母が死んだ後も、順番から行けば、まだ、あなたたちは相当長い間生きていくし、あなたたちにも子供がいるかもしれない。
知的レベルの低い向上心のない人間の言うことに惑わされず、正しい方法を身につけていってください。
変わった母を持ったと、悔やむこともあるかもしれないけれど、変わっているから間違っているとは限らないのです。

母は、重曹を知ってから、別のものも見えるようになりましたよ。
何かひとつでも、ものの本質を知ることができれば、いろいろなものを見る目も変わってきます。
そう、人を見る目も・・・・。
まだ、子供で、クラスメイトの心無い言葉に傷ついたり腹の立つこともある、デリケートな君たちだけど・・・それはあるいは、もとの合成洗剤生活に戻ればなくなるささいな嫌がらせかもしれないけれど、母は決して戻りません。
あなたたちを戻らせることもありません。
あなたたちが大好きだから、何を好き好んで危険に身をさらさせられるでしょう?
ここは、母は一歩も退けないところなのです。

いじめられるのなら、同じ仲間を増やしましょう。
嫌なことを言われるのなら、君たちに反論できる知識を授けましょう。
ディベートできる術を教えましょう。
今はまだ、絶対少数で、少ない生活方法だけれど、これは決して間違ってはいないことなのです。
正当なことをしている人間を、誰も、本当にはおとしめられないのです。
表面を飾って、最先端を生きている気になっているような、軽薄な人間には根がありません。
地球と確かな根っこでつながっている母やあなたたちは、だから、どんなに強い風が吹いてきたところで決して飛ばされたりはしないのですよ。
地球が守ってくれているから。
私たちも地球を守っているから。

くだらないことを言う人達は、本当には気持ちのいい生活ができないし、他人も汚すことでしか喜びを感じられない悲しい人たちなのです。
だから、地球の大いなる恩恵にも気づかないし、その受け止め方も分からないのです。

あなたたちは、いつも自分は地球の一部なのだということを、忘れずに生きていってください。
母は変わっていて、まだまだ君たちに迷惑も負担も強いることがあるでしょうが、それでもよろしくね。
いつか君たちがこのメッセージを読むことがあれば、ああ、そういう変わった母だった・・・と思い出してください。
そして、あなたたちを、この地球をとても愛している母だったということ、分かってくださいね。

迷惑な人達Ⅱ

それは、近所に住んでいる私の友人。
出会ったころはとっても元気な人だったのだけれど、家の事情やその他もろもろで、今は自分も体調を崩してしまっているのだ・・・。

彼女は、ナチュラルな生活が好きで、田んぼをひとつもらって、ハーブ畑を作ってしまった。
最初に、ミントのハーブをあげたら枯らしてしまって、ずいぶん凹んでいたことも、今の彼女からは想像もできない。

そんな彼女に、いきなり、「これ、使ってみて!」と、無理やりに空き瓶に詰めて「赤ちゃん象のスクラブ」を渡した。
きっと彼女は困っただろうと思う。
上履きを洗ったり、シンクやお風呂の掃除にも使えるし、自分の体をこすっても構わないの・・・・と言われて、不審に思わない人が果たしているだろうか?
まったく、落ち着きのない、変わった友人を持ったものだとため息のひとつもついたかもしれない。でも、そんなにも押しの強い友人がいたことを今ではきっと感謝してると思うのだけれど・・・?

彼女は、言われたとおりに使ってみた。
そして、その威力に脱帽してしまった。

そう、私が彼女を開眼させてしまったのだ。
本当に迷惑をこうむったのは、その後の彼女の家族だろう。
きっとうちと同じように、白い粉に埋め尽くされ、何でもかんでも、白い粉でこすってビネガーで中和・・・これを繰り返していたに違いないのだ・・・。
時々は一人でしゃべったり、粉に話しかけたり、ニヤニヤしたり・・・気持ち悪いことこの上ない状態だったろう・・・・。

つい最近まで、お姑さんの協力はなかったらしいが、NHKの朝の番組にioさんが出演したことで、このお姑さんの「白い粉」に対する態度はころっと変わったそうだ。
きっと、お姑さんも、わけの分からないものを持ち込んだ嫁に少々うんざりしていたのだろう。
ところが、やはり、メディアの力で、重曹パワーを理解してもらえたのだから、これで万事OKというわけだ。

迷惑な人たちⅠ

私が、何かに傾倒すると、必ず迷惑をこうむる人たちが現れる。
そんな人たちを紹介していきたい。
そう、私から見た迷惑な人ではなく、私が迷惑をかけた人達・・・。

でも、その人達が今は、少しずつナチュクリの輪を広げてくれているのだから・・・・。

節分が誕生日の私のパートナー。誕生日にかこつけて、子供とケーキを購入。まず・・・・家族。
主人から話そう・・・・。
何があっても一番迷惑をこうむる人なのだから・・・。
過去、私の仕事がライターだったこともあって、取材で出会ったいいと思うものを次々に家の中に持ち込んだ。
○○茶、○○体操、○○呼吸法・・・・どれも、いろいろな理由で続かなかったけれど。

なので、私が重曹をはじめて家に持ち込んだときも「なんだ、膨らし粉か・・・NaHCO3だな・・・」と、初めて化学式を聞いたのもこのときだったと思う。
よく分かってなかったけど・・・・。

掃除に、お風呂に、この白い粉を使い始めた私をどう思っていたのか・・・でも少なからず最初は
「また始まった・・・・」だったと思う。

その前に凝っていた竹炭の黒い色がどんどん白い粉に変わって、そして、やがて、歯磨き粉やスキンケアまですべて市販品が姿を消していく。
まあ、とにもかくにも、なんじゃこりゃと思っていたのだと思う。
ただ、胡散臭いとは思っていて、CPPに入ったときも「大丈夫なのか?そんな、直接会わない集団って・・・」と聞かれたことがある。
ちょうどネットで集団自殺なんかが取り沙汰されていたから、釘を刺しておこうと思ったのだろう。

一応、主人と私は、信頼しあっている関係を保っている。
私のほうも、仕事で、男性と2人きりで話すこともあれば、主人のほうは深夜まで帰らないことだって、接待でちょっと△△なお店に行くこともあるが、それらをあまりどうだこうだと責めたりとがめたことはない。

大体、面倒くさいではないか、家族間で話せないほどの秘密を持つなんて。

その主人が口を挟んだので、多分、かなり心配をしていたのだと思わざるを得ない。

なにせ、一番最初が旅行・・・・明らかに怪しい・・・。
普通、不倫を疑うのが妥当なのかな・・・一般社会では・・・・・?

なにせ、旅行に行くときも、「ioさんとpuyoさんとyashさん・・・」本名もよく分からないままの出発・・・。
なので、私がそちらの世界にのめりこんで行くことを懸念していたのだと思う・・・信頼しながらも・・・。

でも、今では、とても協力的。
きちんと仕事と、家庭での最小限の家事をやっておけば、どこへ行くにもあまりうるさく言わなくなった。
子供たちも、親より友達と過ごす時間が増えて、あまり面倒を見なくて済むようになったからかもしれない。

どこの棚を開けても「重曹」と「ビネガー」と書かれたボトルがひょいと顔を出すこの家に、今ではまんざらでもない人なのだ。

フォーラムにも書いたけれど、皮膚疾患がひどく、特にフケがひどく、皮膚科と縁の切れない人だったのに、すっかり通わなくて済むようになったことが、彼にとっての利点だった。
今では、私よりも化学的な香料のニオイには敏感になって、毛嫌いしている。
重曹とCPPという組織を知って、奇妙だけど気持ちのいい生活を送ることができるようになった彼は、今では、自分でも手軽に重曹を使えるようになった。
歯を磨くのにも、トイレの掃除をするのにも。
まだ、上手に・・・とはいかないけれど、もともと理系の人なので、理解は早い。

彼の目下の悩みは、ナチュクリ講座を始めたので、月に1度、帰りたくても家に帰れない日ができたことと、CPPの勉強会や活動で、早く帰っても家に妻がいないこと。(子供もおばあちゃん家に行ってたりして・・・)
でも、一人の時間の過ごし方を覚えるのもきっと悪くない。
お互いに、別々の空間で、自分だけの濃密な時間を持つことは、人生のプラスになると思うから。
もし、私が先に逝ってしまっても、残された彼の時間を豊かに過ごすために、もっと重曹生活を覚えてほしいというのが私の希望。

ささやかなエールをCPPに送っている彼なのだ。
ドキドキしながらも、次はこの嫁は何をするのか、楽しみでさえあるのでは・・・?”

2月2日(木)ジュウソイストのハート

半蔵門のエフエムネットワークへ。
山田五郎さんと早見優さんの週末ラジオ番組にゲスト参加、
楽しくトークさせていただく。(オンエアは今月中旬)
山田さんも早見さんもすでに『重曹生活のススメ』を読んでくださっていて、
実にさまざまな質問が飛び交う。

アームアンドハンマーの小箱を持っていき、
早見さんにお見せすると、この腕まくりマーク、
ハワイのおばあさまの家の冷蔵庫にあるのを、
小さい頃から見ていた、とのこと。
やはり。

「でもにおいを取るものなのに、クッキーにも使っていて、
 いったいナニモノ? と思っていたの。懐かしい~」

環境保護とか、エコロジーとか、
ガチガチ頭でやってるのだとヤだけど、
地球や自分の体のやり方をマネをする、
というのはいいねと、山田さん。

エコな生活はお母様の影響で体験豊富、
重曹も昔から身近にあったそうだ。
でも、それだから重曹を気に入ったというよりは、
重曹の向こうにある、おだやかだけどゆるぎない、
自然の摂理に納得し、改めて重曹を見直してくださった。

「もうすっごいはまってるの。ずっと読んでて。
 さっそく道具と材料を揃えてジュウソイストになるわ!」
それならぜひ、プラネットショップから、
ボトルや重曹を贈らせてくださいね、と申し出る。

録音からこぼれたお話もいっぱい。
ああもできる、こんなこともできる、と、
精油や石けん、ビネガーとの組合せ方を始め、
次から次に話は尽きなかった。
引き出してくださったお二人に心から感謝。

夜、胃の調子がイマイチなので、
地味にカッパ巻きを頼んで食べる。
あがりをお願いすると、
「おいしいとこ、入れてあげてね!」と、
カウンターの板さんが、
サーブの女性に一言。

ホロリ、のどにしみいった。
心を込めて入れてくださったお茶。

今日はいろんな人の優しい気持ち、
ごちそうさまでした。

CPPの人たち

一人一人の個性が強くて、一言では言えない。
ものすごいエネルギーをそれぞれが持っていて、なんというか・・・アカデミックとでも言うのか・・・?

私は、初めて会合に参加したときは、場違いかもなぁ・・・と思ったものだった。
英語に堪能な人も多く、(国際結婚してる人も3人もいるし・・・)まあ、高松でじっとしていたんではまず会えない人たちだと思う。

昭和初期のように、懐古的な・・ほとんど村の状態の私の住んでる高松の片田舎では、いまだに偏見が強くて、男尊女卑って言葉が生きてるような地域なのだから・・・。
環境は最高だけど、私から言えば、住んでる人たちはかなり・・・いや相当変だ。
変なことにさえ気づかない人が多い。
ここで好き勝手書けるのも、私が「変」と呼ぶ人たちのほとんどがパソコンなんか使わないから・・・。
悪口を言うわけではないが、もっと外に向かう気持ちも持ってほしいなあって思ってる。

新しいものや、外から来るものを拒む気質がある。

個人的に、「妥協・迎合・無節操」がモットーだった恩師の教えそのままに、私はミーハーだったから、この辺でもちょっと変わった人だったみたいだ・・・。

いつも会う人が同じで、誰かは必ず誰かにつながってるような、不思議な世界は私にはずっと居心地が悪かった。
保育園から中学まで一緒な同級生も、なぜかそれほど親しみを感じたことはなかった。
むしろ、やはり居心地が悪い・・・・とずっと思っていた。
最近は、少し懐かしいと思うようになった。
年かな・・・・?

ところが、CPPは違う。

まったく違う場所から集まってきた。

ただひとつ「重曹」というキーワードを頼りに集ってきたのだ。

仕事もばらばら、結婚してる人も、独身の人も、出身地もばらばら・・・・見事なまでに。
価値観も、生き方も・・・・束縛しないし、でも、無視するわけじゃない・・・ちゃんと尊重しているのに・・・だ!

これほど、ネットが危ないと言われている中で、なんて平和な・・・奇跡のようなつながりを持てているのだ。
これが、日本の一番最初の、重曹を使った「ナチュクリの輪」なんだと思う。

私が入って、私の後にも何人か入って、少しずつ輪が広がった。

水面に投げた石の作る輪のように、一人増えると、輪はぐんぐん広がりを見せる。
どこまでも広がって行ってくれると信じている。

私はCPPで、「知恵」と「知識」をもらっている。
そして、「元気」と「やる気」も。

それを大切に持って帰って、高松で撒こうと思う。
いや、すでに、あちこちに撒いた。

まだ肥料や水が足りないのだろう・・・なかなか芽を出さないけれど、それでもいくつかは確実に実を結び始めた。

私は四国でたった一人のスタッフだけど、一人ぼっちじゃない。
たくさんのスタッフに支えられているから、立っていられる。
不思議な感覚だ。
頼るというのでもなく、甘えるというのでもない、でも確かに支えられているという、深い絆のようなものを感じる。

「重曹」について私が誰かに語るとき、その言葉の後ろには、たくさんのスタッフが一緒にしゃべってくれている。
だから説得力があるし、人の耳を傾けることができる。

すっかり大人になってから、仕事抜きで、こんなに親しく、信頼できる人たちに会うことができるなんて思いもよらなかった。

私が「重曹」と言いはじめて、ようやく、今、自宅でナチュクリ教室を開くことができるようになった。

まだ生徒は3人。
毎月、勉強もしながら、コスメ作りを楽しんだり、石鹸を作ったり、わいわいはじめた・・・・。

声を出せば答えてくれる人が必ずいる。
彼女たちも、この地域で息苦しさを感じていた人たちだった。
新しいライフスタイルを覚えることで、やっと呼吸が整ったのだ。
さあ、しっかり大地に足を付けて、わたしはこの地を中心にやっていこう。
少しずつ、仲間を増やそう。
そう決めたのだから・・・・あとはゆっくりでも、こけても、決して腐らないで、とにかく決めた方向に歩いていくだけだ。
崔は投げられた・・・・。ちょっと大げさかな・・・?