午前中に雑用を片付け、午後からラボへ。
誰もいないスペースで、ひとりごとを言いながら作業する。
「お願いだ、溶けてくれ~」
「あ゛~、やると思ったよ、バカじゃねえの」
「そろそろ時間じゃない?」
「おおバッチリ、やりましたね~」
誰かがいれば、
声にならないはずの声が、
幼い頃の一人遊びのように、
ゆるゆると流れ出していく。
もうひとりの私が、私を見ている。
不器用に道具を操り、何か作ろうとしている私を。
人間の意識には、
まだまだわからないことが多くて、
それ以上に無意識には、
わからないことが多いというけれど、
ひとつ、明らかになってきたことに、
シナプスの信号がプラス(興奮)ではなく、
マイナス(抑制)でつながっていると、
その先に意識は届かないということがある。
広く、昏い無意識の海の上、
イカ釣り漁船の灯りみたいに、
私のことを私だと思う何かが、
意識の明るみにしがみついている。
ツッコミ係さん、ごくろうさん。
久しぶりに外で会いましたね、また明日もヨロシク。
ふたたびワタシの中で。ね。