2月6日(月)全速力!

乗り換えで迷った。

ジョルダンで調べたら、最後に乗る地下鉄からは、
10分で目的地に着くと所要時間をはじき出したから、
それでも待ち合わせ場所に少し余裕をもって着くよう、
仕事場を出たのに。

ウソだろう、こんないつも利用している駅で。

初めてお会いする方と、
微妙なテンションの話し合いをすることになっていた。
まずは「花屋の前で6時に」と約束している。

お互い、
早すぎれば寒風の中、凍えてしまう。
遅すぎれば、相手を待たせてしまう。

もう一度プラットフォームに戻る。
どこで間違えたか、
遡るのが一番早いと信じて。

ひとつ矢印を見落としていた。
いくつもの路線が交差する複雑な構内を、
どたばた駆け抜ける。登りエスカレーター途中で、
ドアの閉まる予告音が聞こえる。
走って走って飛び乗る。

花屋の前に立ち、
十数秒後、相手が現れた。
心の中でガッツポーズ。

あとでわかったのだが、
どちらも時計を持っていない。
相手が正確にいつ現れたかに関心はない。

6時、と言って本当は手探りしている。
呼吸合わせみたいなことをやっている。
会うというのは、もちろん、
もっと強烈な現実のスパークだけど。

昔の人は、
それを「いきあう」と言った。

行き会う。
息合う。
意気が合う。

やれやれ、冷や汗ものでした。
やっぱり思いっきり走ってよかった。