サラ・ブライトマンを聴いている。
ネオ・クラシックスだからな、どうかな、と思っていたが、
知らないうちに、けっこうくせになってしまった。
天上の美声はなにを歌っても許される、
ゾクゾクさせてくれるものだなあ…。
彼女が歌うスカボロー・フェアーの中に、
パセリ、セージ、ローズマリー&タイムという、
呪文のような言葉が出てくる。
いろんな苦難を超え、恋人が戻ってくるよう、
願いを込めたハーブの名前。
この曲はもともと広く吟遊された、
古くからのバラッドのひとつ。
中世の人々にとって、
それらの薬草はやはり大切な救いであり、
霊的援助すら感じたものかもしれない。
前の晩、一睡もしない状態で、
2時間近い夜中のドライブを余儀なくされたとき、
いつもだとハードロックでテンションを上げるところを、
(そうでないと気持ちのいい曲など、α波が出て絶対寝てしまう!)
ふとブライトマンのアルバムをBGMにしたことがあった。
不思議なくらい眠気を感じなかった。
曲を聴きながら、あの問題はこうしよう、
このデッドロックはこう乗り越えようと、
むしろ頭は静かに冴えてくるのだった。
「ブライトマンは、 きくハーブ」
詩人が聞いたらあきれるかしらん。