昭和6年から働いているという、
ぼってり重い鋳物鍋で作る鳥鍋に出合う。
名古屋らしいみそ味だった。
店の方と八丁みその話になる。
江戸の頃、名古屋城から数えて八丁目に、
二軒の味噌屋があった。
今もその二軒で作るものしか八丁みそと名乗れない、
と聞き、一同、おおいに勉強になる。
この鍋の味の決め手も八丁だという。
最後はきしめんを入れ、
煮詰まり加減のつゆとからんだところを、
ゴハンに乗せて食べる。
これには全員ノックダウン。
こうであればおいしいな、
という組み合わせに正直で、
もろに名より実を取る感じ、であった。