「研ぐ」ということ・・・(2009.2.23)

この間、ブログで「包丁を研いでる」と書いたら、読んでいた友人から素早く個人メールがしゅたたた・・・っと届いた。
「職人にでもなる気?」
「研ぎに出さないの?」
「簡単に自分でできる?」
「機械とかでやってるの?」
・・・・とまあ、こんな具合。

実は、今、2本の万能包丁を使っているのだけど、一つは四半世紀モノです・・・・学生の時から使っているので・・・・。
自分で研ぎ始めたの、ここ最近です。
近くに研いでくれる人がいなくなったので、仕方なく自分でやることにしました。
小さな頃、おじいちゃんが包丁もカマも、クワも・・・・およそ刃物と言う刃物は研いでいるのを間近で見ていたので、外側的にはなんとなく分かるのです。
そりゃ、寿司職人さんや大工さんのようにはいかないけど、それなりにできます。
この年になって、また、一つできることが増えた喜びを味わっています。
そんなに、難しいことじゃなかった。
研石と、刃を角度とって、ただひたすら無心に押したり引いたりすること・・・・
時々水をかけながら・・・・
砥石は先に水に浸けておいて、しっかり湿らせておかなくてはならない・・・
おじいちゃんのやっていたことを思い出しながら、しゃりしゃりと刃を押し、引き、時々刃の具合を確認する。
まだヘタッピなので、最後の仕上げに、ダイアモンドシャープナーで刃に沿ってしゃっと数度、角度を取って研ぐ。
次の日の、食品の切れ味はまったく違うので、夜、できる限り研ごうと決めたのだ。
そうやって、ミニ包丁も、もう一本の包丁も、キッチンバサミもしっかり切れるようになりました。
アルミホイルをジョキジョキといった、ごまかしではなく、本当に研いで切れるようになった刃物は、美しく鋭い。
毎日の仕事が一つ増え、生活は快適になった。
手を加えることの気持ちよさと、心の洗濯。
研ぐと言う作業は、心まで光らせてくれる、不思議な所作だと思う。