驚いたことがある。
上の息子は、友達が割りと出来にくい性格だ。
なぜと言われても・・・オタクで、マイワールドがあるので、なかなか親しくなるまでに時間のかかるタイプ。
しかも、小学校時代は、超・問題のあるクラスで・・・(そういう意味では息子も問題児の一人だったかも知れないけどね・・・^_^;)6年間、息も絶え絶えで毎日通っていた。
そんな息子に小学校時代の友人から電話。
夏休みだし「遊ぼう」というお誘いかと思いきや「勉強教えて!」だったのには、こっちがびっくらこいた!
仕事を終えて、映画に連れて行く日だったので、早めに帰宅をすると、なんとも、キッチンのテーブルは勉強机となり、カリカリやってるのだ!
消しゴムのカスの散らばり具合や、会話の内容で、本当に数時間勉強していたのだ、と言うことが分かる。
子供だけで家にいて、勉強とはね・・・。
遊びに来ていた彼も、6年間同じクラスで散々辛酸を舐めた一人・・・・なので、勉強があちこち抜けているのだと言う。
中学に入って、成績が思わしくなく、息子に教わりに来たんだそうだ・・・。
なるほどね、進学校で6年制の息子は高校受験もないし、随分と学校で勉強に関しては鍛えられてるから(かなりハードに・・・^_^;)、ある意味、家庭教師には向いてるかもしれない。
やってみても出来なかった、空白の目立つ彼の夏休みのテキストが次々埋まっていき、少し安堵の表情の息子の友人は、集中した分、きっと身についた筈だ・・・何かが・・・。
時折、それぞれの中学の話を挟んだり、息子の中学で取り入れている参考書や問題集の話などを挟みながら、勉強会は終了した。
またね、と言う言葉とともに帰っていく彼・・・「がんばれ!」と、エールを贈ろう。
「義務教育」・・・ただ、普通に受けるだけのことが出来ない子供たちがたくさんいます。
教師の力量のなさや、ひどい保護者のせいで、崩壊してるクラスも多々あると聞きます。どっちもどっち・・。
教育委員会も、教職員の皆さんも、何か考えないといけないのではないでしょうか?
親の出来ることを提示し、親は学校でして欲しいことを提示する・・・そして、話し合い、決めるべきことを決め、遂行していく・・・ただそれだけのことを、せずに放っておくと、才能のある人間を何人も潰していく事にもなりかねないのです。
学校で教えてもらうことの出来なかった勉強を、自主的にやろうと言い出した、息子も友達も、私は手放しで褒めてあげたい。
全国に、こんな子供達、たくさんいるんじゃないんでしょうか?
とても不安になりました。
息子の友達のT君は、ユーモアのある、頭の柔らかい子・・・・多分、本当にやる気になれば、結構いい線行く頭脳の持ち主だと、随分前から思ってました。
だから、やろう!と思ったことがうれしい。勉強は、ただ、成績を伸ばす為だけでも、いい学校に入る為だけでもないのです。
結果が出れば、そういう側面もモチロンありますけど、やらないと、人生は浅くて薄っぺらなものになりかねないのです。
それでいいじゃん、楽しくて面白ければ・・・と軽く言ってのける人も確かにいます。
私も10代の頃はそうでした。
でも、損じゃないですか?
知識や知恵は、何かアクションを起こした時の燃料です。たくさん溜めていれば、それだけ高く、遠く、深く跳ぶことができます。
例えて言うなら、イチローを始めとするアスリートの皆さんだって、野球を楽しむと言うことでは、その辺の草野球をしてる人と同じなんです。
ただ、彼らはとてもハイレベルに楽しんでいる、と言うことですよね。
同じ人生、どうせなら、本当に楽しみ尽くす努力、したいと思う私は、大学の時の恩師達によって産まれました。
私は特別な才能なんてない、ただの兼業主婦です。
でも、努力って誰でも出来て、実ればうれしいものです。
私は、子供に「教育」を受けさせます。
大金持ちではないので、自分達に出来うる限り、子供が享受する限り・・・・。
それは、でも、偏差値の為ではなく、子ども自身のためだから・・・。
料理に勉強に、読書に音楽・・・映画を観たりパソコンやゲームをすることだって、間違いなく「教育」であり「勉強」ですよね。
机上の理論ではなく、もっと動く教育を与えてあげたいと思う親は多分、私だけではないでしょう。
悪いことしたら、うちでは殴られるし、いい事をしたら褒めます・・・ただそれだけのこと。
子育ては、複雑で難しく果てしない気もしますが、18歳までしか側にいてはくれません。
我が家も自立までそう遠い話ではなくなってきてしまいました。だから、余計に愛おしい歳月を思い出します。
どんなことがあってもそれをバネに変えていく力・・・そんなしたたかさを、息子の友達と息子にちらりと見た気がします。
がんばれ、これからの若者達。