セーフティ野宿(仮題)2/17

霧で、飛行機が高松空港に降りられなくて、羽田に逆戻り。
散々飛ぶのも遅れて、何度も着陸もチャレンジした後のことだったので、説明やらなんやら聞いてると、もう11時。
家族に心配をかけてしまった。
日帰りの予定が、とんだ予定変更だ。
飛行機の中は携帯も使えないし、まったく連絡を取れなくて、本当に申し訳なかった。
この日、よりにもよって、次の日の18日には東京マラソンがあるため、なんと、ホテルがどこも満室という事態に・・・・。
仕方なく、夜明かしを羽田空港でする羽目に・・・・。機内で配られるあれです。色々な会社の毛布がたっぷり配られます。枕となり、敷き毛布となり、掛け布団ともなります。使って終わったら、この箱に入れて返します。ご苦労様、毛布君!いつもと違うピンクのチケット。最近ICチェックインだったので、チケットを扱うのが久し振りです!

無論、私だけということではなく、かなりな人数になったのだけどね・・・。
お子さん連れの方、仕事を終えてくったくたのサラリーマンの方たち、レジャー帰りの方たち・・・いずれも、「ふええーーーーー」(ぺしゃん!)という状態。払い戻し・明日のチケットの予約、手配、ホテルの一覧のコピーなどを配ってもらったり・・・・・慣れないことで大変だった。
明日、朝一番で飛ぶかは分からないけど、一応予約を取り、仮チケットを配布してもらう。
それらを明日、カウンターで変えてもらう。
10件ほどホテルも電話したけど「申しわけありません、本日満室です」という返事に、「仕方ない」と、わりと早くに腹をくくった。
既に11時。これから交通機関を使ってホテルによしんば着いても、チェックインやらなにやで眠れるのはせいぜい2時・・・・8時20分に始発だから、通常とは違う予約なので、6時にはまた羽田にとんぼ返り・・・。
逆にもっと疲れそうだ。
きっとそう思う人が多かったんだろう・・・口には出さなかったけど・・・。
だから、かなりな人数で、羽田空港で夜を明かしました。
ビール飲んで(機中で買っていた)ぶつくさ言いながらも、やけくそで眠りにつく人、子供をかばっているお父さんお母さんの姿も見る。
レストランや売店もみんな閉まっている。
幸いにも私は搭乗前に買った空弁をぱくつく。
お腹も空くよ、晩御飯まだだったんだもの。
地上スタッフが毛布とお茶を配ってくれても、疲れてて腹も立たない。(無感覚ゾーンに突入!)
連絡すべきところに連絡をして、そこそこお腹に物が入ると、ほっとして眠くなってしまった。
マナーモードにして(お子さん連れの人もいたので)一眠り。
フロアのあちこちに警備員もいて、セキュリテイも万全。12時と同時に外の大きなシャッターがガラガラと音を立てて閉まることを始めて知った。
雑音は完全にシャットアウトされ、とても静かな空間に変わる。
切り離された世界みたいで、ちょっと恐いな。
ここで、何か起こって、一人で死ぬのだけは遠慮したい。
せめてもう一度家族に会わせて欲しい。
寝る前、小袋に入れていた重曹を指につけて歯磨き及び、洗顔を済ませる。
授乳室でお湯を借りられた。緊急事態なので、OKと言う事だ。(普段はしないよ、そんなこと!赤ちゃんの哺乳瓶洗ったりするところだもの・・・・)
アロマオイルを首筋や肩に塗り、精神安定と寝違え予防もしっかり計る(笑)
それから耳にはipod・・・・昨日充電しておいてよかった。
モーッツアルトも音で私をなだめてくれる。
まさに、持っててよかったナチュクリグッズ&最新機器!

グッズたちが功を奏して、短い時間だけど割と深く眠れて、かなり元気を取り戻す。
仮眠としては上々の出来だ。
空調も寒すぎず暑すぎず・・・ちょっと乾燥気味なのをのぞけばまずまずだったしね。マスクも持ってたから喉も痛めず済んだ。
まだ、5時前だったせいもあって、周囲の人たちはほとんど眠っている。
そっと起き出し、また洗顔、うがい、髪をとかし、軽くストレッチ。
筋も違えてないし、思ったより疲れていないので、動きはそう重くはない。
携帯をチェックすると、眠った後に相方や、CPPスタッフの人からも電話が入っていた。
この時間はちょっと電話は入れられないので、追って連絡することを心する!

そしてシャッターは5時に開くことも知った。
電気がついたばかりのマーケットプレイス。誰もいない・・・・・
警備員さんと必要最小限のスタッフの人がちらほら見えるだけ。
お掃除おじさんやおばさんも現れてきた。
羽田の朝が始まる。
5時30分からカウンターが開くと聞いたので、時間までカウンターの前のソファに座って本を読む。
ちょっとした文庫本だけど、常に何かを持ち歩く癖のある私は、こういうところでの時間の潰し方だけは上手いかもしれない。
そして、時間が来て、手続きを済ませ、チェックイン。
一旦昨日の夜追い出された搭乗口付近へ行き、また時間を潰す。
3時間は長かったなあ(笑)
7時を過ぎると中のレストランも本格稼動。
そのうちの1件でモーニングを食べる。
やっと搭乗時間が来て、自宅に帰れる。
今度は無事離陸、そして着陸。ようやく懐かしい高松に戻れた。

そうそう何度もしたくはない体験だけど、話のネタ的には面白いかな。
のんちゃんも歩けばなんとやら。
不運も時には楽しめる余裕があってこその人生かもね。
相方も大笑い。
それでおしまい。
さすがに、疲れて、お昼を食べてお風呂に入り、雑用も済ませ、まだ少し興奮しているらしい神経を少しずつ緩めてあげて、遅めの昼寝をする。
さっき起きたところ。
チゲ鍋の用意をしていたので、起きると同時に皆で鍋をつついて一気に夕飯終了。
少し残ってるだろう疲れも、再度お風呂に入って早めに寝て、さっさとリズムを戻し、明日には元気になります。
では、今日はこれにてお休みなさい。短い活動時間の1日でした。

追記
退屈だと思っている日常って、平和でありがたい物だね。こういう時に噛みしめる幸せというものもある。
無くさないよう、しっかり守らなくちゃいけないんだな。
普段の私が帰る場所、行く場所・・・私の所属している世界。
どれほど素晴らしいか、愛しいモノなのか、それを思い出させてくれたんだね。
ありがとう。不運な幸運に感謝を送ります。