介護生活5~7日目、そして10日目まで

一番、要注意だった1週間が過ぎる。
命の危険は、一応は過ぎ去ってくれた。

母に残った障害は重かった。
右半身不随、認知症、その他、体の機能あちこち不調。

まず、今、体温調節がうまく行ってないのが一番問題。
汗をどろどろにかくかと思えば、突然止まって発熱。
熱発と言うらしいが、毎夜まだ熱が出ている。
体力を奪うし、食欲も減退する。

残った機能は、左半身、音、味、視力。
今、はっきりと分かるのはこれくらい・・・・・。

理学療法士や言語療法士の先生達から、いろいろと持ってくるように指示が飛ぶ。
例えば、写真。
いろいろと思い出すこともあるかもしれないのだ。
それから、カラオケが趣味だった母は、その自分の声の入ったテープ。
問題なのは、今時、電気屋さんでなかなかラジカセを置いていないと言うこと。
何とか弟が見つけてきたそれは、オートリバースもついていないけれど、それが精一杯。
何本かのテープとイヤホンと共に、病院に持って行く用意が出来た。
それを持って病院へ。
日曜日なので、外来は閉まっていて、子供達とおばあちゃんと一緒に母の病室へ。

今日のリハビリと、夕食も終わったんだそうだ。
でも、今日は起きていて、そんな母に写真を見せたり、話しかけたり・・・・手を握ったり、さすったり・・・。
みんなで代わる代わる、母とコンタクトを試みる。

何かは感じているように見える。
写真に目を留めるし、子供達の動きにも神経が行くようだ。
手がスムーズに動くようになっている・・・リハビリのおかげなんだと思う。

アロマオイルを少し塗って、軽く手のひらをマッサージした。
ほんの3分ほど。そちらは動かないほうの手で、でも、リハビリのおかげで硬くはなっていない。
マッサージを終えると、指先があったかくなっていた。
動かせないけど、触覚は残っていると医師から聞いている。
たった3分で、血流がよくなった。
こうして、アロマのお世話になりながら、母の努力と、少しでも奇跡を願う。
オイルをテイッシュオフして、布団の中に戻す。
マッサージの最中は少し険しかった表情がかなりゆるんで、私をほっとさせる。

それから、花瓶の水を替えて、新しい花を刺し、忘れずに、一つまみの重曹を入れる。

今日の面会終わり!
子供達とおばあちゃんを連れて、久し振りにいつもの居酒屋へ出かける。

こんな時だから、ちょっと自分にはっぱをかけたかった。
今日は、楽チンの夕食。

おばあちゃんも、お魚メニューの多いこのお店が気に入ったようだ。
そういえば、母はまだ連れてきたことがなかった。
ここに連れてこれるくらい、元気になってくれればいいのだけど・・・・。

さあ、帰って、母のものを洗濯して、お風呂に入って、ゆっくり休もう。美味しいものは食べたから!