そんなには見かけない人たち

少し前の話になる。
春休みの最後の日、子供達とうどんを食べに出かけた。
【黒○屋今里店】。
うどんを食って、ライターをやってる割には、こだわりがないのね・・・と言われそうだけれど、そう、そんなヘンなプライドなんてないの。

よく、味がどうとか、コシがどうとかうんちくをたれる専門家ぶった人たちがいるけれど、まあ、そういう意見は、参考にはしても信じてはいけない。
まず、その人たちの舌が人より優れてるかは謎だし、もしも味がわかる人でも、個人の好みというものもある・・・。
仮に、少々のびた麺でも、少々塩っ辛い出汁でも、おいしく「頂きます!」と元気に家族で食べれば、そこそこ美味しいものなのだ。
料理なんて、そんなものなんだから。
特に、喉越しでうどんは食べるなんて、わけわかんないガイドブックには辟易している。
そんな讃岐の人はほとんど見たことはないし、普通に咀嚼してますって!胃カメラじゃあるまいし・・・。

なので、我が家でのうどん屋選びの鉄則は、「早い・安い・サイドメニューが豊富で薄味・味はそこそこ以上・交通アクセスがいい」となっている。
そういう条件を上記の店は満たしているので、よく利用する。
外食とはいえ、下手に家で作るより安くすんでしまう事さえある、讃岐七不思議のひとつなのだ(じゃ、他の六つって何?ときかれても困るけど・・・)。

ところが、この日は、ちょっと・・・な家族連れがいた。
今時、そんな言い方をしてもいいのか「茶髪」で、「厚化粧」の「ヤンママ」っポイ人が入園前の子供2人を連れていた・・・。

個人の自由というものと、公共で許容される範囲というものがあって、それらのバランスをとりながら、私たちは生きてるわけだけど、極端にそのバランスが悪そうなファミリーだった。大衆向けのこの店は、年齢層もバラバラで、いろいろなグループにお目にかかれる。
大衆向けにも関わらず、完全セルフではないので、ゆっくり座っていられるのがうれしいし、マンウォッチング好きの私は、うどんをオーダーして待ってる間もかなり楽しく過ごすことが出来るお店なのだ。
セミセルフのお店の楽しみ方は、こうでなくてはならない!の見本みたいなお店なのだ。

お店に入ったとたん「キャーキャー、ワーワー」と耳をつんざく子供の声。それに伴って、「あほ、やめなさい!止め~ってようるやろ(止めなさいって言ってるでしょうの意味)」という、大声でわめき散らすその母親とおぼしき女性の声。

彼女はかなり器用だった。
与えられた五指と2本の腕を余すところなく使っていた。
右手でお箸を持ち、時々前髪をかきあげながらもうどんをちょろちょろすする、そして左手でタバコを持って、うどんの合間に煙を吐いている。
この後、この人は、更に、テーブルに置いた携帯をピポパと押しながら、左の肩に携帯電話をはさみ、今度は喋りまで入れるのだ。
これほど四肢と五感を張りめぐらしながら、すべてが何も実っていない人をそうは見たことがなかったので、珍しい人だと思って、それからもずっと観察させてもらった。

とにかく、そういうわけで、自分がしなくちゃならないことに精一杯だったようで、子供はほったらかしで、そこいら中を縦横無尽に駆け巡る。

子供達がやったこと
店員さんの邪魔、ファンストーブに登ったから安全装置が働いて止まってしまう、外へ飛び出して、駐車場に入ってきた車に急ブレーキをかけさせる(親はついていかない・・・忙しいので・・・)、コップを割る、勝手に冷蔵庫からジュースを出してなめる・・・等等・・・。

そして、先ほどから彼女が電話をして、呼び出していた、子供達の父親が登場した。
黒のつなぎにちょび髭さん、細くカットした眉に、パンチパーマ・・・いや、別に、ファッションはいいのだけどね、どうでも・・・。
でも、割と、コワ系なのに、子供に注意はやはりしない。
いや正確には声だけはかけているのだが・・・「静かにせえよ。」「じっとしとけよ」・・・でも、全然子供のほうも見ないし、手も足も出さない。
挙句に、「こら、後で覚えとけよ!」と、子供達のママと言う有様だ・・・。
後じゃなく、今どうにかできないもんなんでしょうか・・・?

このような種類の人達が、日本のスタンダードレベル?
いやいや、そんなはずはないんだけど・・・・。

でも、静かに密かに増殖中なんだろうか・・・・・?

考えてると頭痛くなってきたので、週末に借りてきた「ハンニバル」と「レッドドラゴン」を早く観てしまおう。どちらも映画を見逃したから・・・。(子供と行けるジャンルではないもんね・・・・^_^;)

え?アンソニー・ホプキンス?誰が何と言おうと、大好きです!<(`^´)>ハイ!