いかにして生きてきたか、
人前で話せといわれる。
ヤレヤレ、そんなトシかのう、と、
空を見上げる。困ったものよ。
皆さまのお耳にひっかかったのは、
きわめて経験的な仕事関係の処方箋のたぐいと、
人の精神の食べ物に関すること。
体がそうであるように、
心も目には見えない食べ物を食べて、
ゆっくり育つように思うから。
でも。
心のことは、話すと痛い。
話すというより、剥がす感じ。
痛くなくなる時なんて来るのだろうか。
そもそも、心のことを話して痛みを感じなくなるとしたら、
それはいいことなのか、悪いことなのか。
終わったあと、
駅までの道をゆっくり歩く。
ひとりで、
牛みたいに反芻している。
答えはないけど、
ファイトだ、ファイト。
これからも手探りは続くのだから。