それは、ふとしたきっかけで始まった。
小学校の、母親部主催の講座で講師を頼まれたことだ。
そのとき参加していた保護者の方たちの3人が、ぜひ、いろいろ教えてほしいと、お願いされた。
数回で終わるかと思いきや、すでに1年近くになり、内容は毎回相談して決める。
石鹸作り、ローションやクリームなど、コスメ作り、ハーブの使いかたや、「重曹生活のススメ」をテキストにして実際に家の中での家事のやり方の指導・・・。
こうしたけどうまく行かない・・・といった疑問質問にも答えながら、彼女たちにエールを送っている。
彼女たちは、この地域の人ではなく、外の世界からこの地に「お嫁さん」としてやってきた。
過疎地域では貴重な「若手」なのだ。
環境は最高だけど、閉鎖的なこの地域で苦労したに違いない彼女たちは、月に1度の会合を実に楽しみにしてくれている。
完全ボランティアだけど、私もとても楽しい。
仲間が増えること、そして、広めてくれていってくれてること・・・・。
つなぐ手が、少しずつ増えながら、輪が大きくなればいい。
とにかくやること!それだけには私は厳しい。
なぜなら、やらなければ、頭で考えるだけでは、絵に描いたもちで、少しも前に進まないからだ。
最初、一人の人に、少しきつく言ってしまったことがある。
もしかしたら、もうやめてしまうかも・・・・・と危ぶんだけれど、彼女は、言われてようやくやり始めた。
そして、ああ・・・気持ちいい・・・・と本当に実感したのだ。
目をきらきらさせて、こんなに良かったのだということを話してくれた。
初めて、私が気づいたのと同じく、彼女も、とてもうれしかったのだ。
あとは、のんびりで構わない・・・・最初の1歩を踏み出させるようにすることだけが、私がしてあげられることなのだ。
気持ちいいという生活は、一度気づくと、もう、不愉快な生活には簡単には戻れない。
彼女のペースで、彼女のナチュクリが始まった。
そうして、少しずつ、仲間を増やそう。
確かに、増えているのだ。
ここで・・・・私のそばで・・・・。
また、誰かに手渡したいと思う。
今月もまた、その日が近づいてきた。
さてさて・・・・今月はなんにしようかな?
考えるのも楽しみの一つだ。