新製品に考えている、という自然な消臭剤について、
某メーカーさんより相談を受ける。
ちょっとしたアイデア製品だが、
肝心の原理をいっさい隠して効き目だけを述べてある。
この部分を、できる範囲で結構ですのでもっと明らかにできますか、
と問うと、相談してみますけど、おそらくこのままです、との答え。
うーん、それだとお手伝いは無理かも、とやんわりお断りする。
少々苛立つ。現代において、
「○○に効く!」「私にはかくかくしかじかのケースで効いた!」等の、
あおり文句や個人の感想文だけでモノが売れると思っているのか。
なぜそれが、どのように効くか、明確な根拠をもって説明せよ。
それのない製品が信用され、一般に普及すると考えるなど、
いったいいつの時代のセンスなのだ。
作用原理を明かせば、
もしくはそのヒントを同業者に与えれば、
ヒットを真似されると危惧している。
うーん、その程度で真似られる技術やアイデアなら、
最初からコピーを想定したほうがいいとは思いませんか。
これってきっと、ボランティア組織の立場からの、
お気楽な意見に聞こえているかもしれないな、
と思いながら、それでも、偶然見つけた自然物質の作用を、
一企業の利益の枠内に囲い込むことの限界を申し述べる。
皆が真似しても、それでも減らない宝というものが、
一歩先んじて真剣にそのことに取り組んでいる人々の手の中に、
必ずあるはず。それを育てていけばいいのではないでしょうか。
そもそも自然に対する知恵は秘匿するものではなく、
むしろ広め鍛えて洗練するパブリックドメインと考えます。
また青っぽい理想論ふりかざして、と思うが、
ある意味、その役目を果たすために、
“エイリアン”として呼ばれたのだろうとも思う。
そういう深謀遠慮の片棒かつぎなら、
ハイハイ、徹底してやりますとも。
渡しても渡しても枯れない泉、
それを見出せているかどうかが、
今歩んでいる道が王道かどうか判断できる、
一番わかりやすい証なのだろう。
そこのところは、
一生青いまま行く予定。
いつも海の青と空の青に自らを照らし、
染め続けようとも思う。