米よ米、不思議な食べ物

実は絶不調です。
正確には、
絶不調をようやく乗り越えつつあるところ。

事の起こりはなまこだった。
それももう一か月近く前のこと。
一緒に食べていた人たち曰く、
あなたは一人、みるみる具合が悪くなって、
トイレと座布団を何度も往復(失礼!)するうち、
ついに顔がアマガエルみたいな色になったと。

冷静な観察をありがとう。
カエル色だったかどうかは別にして、
主観的にもそのような経過だったと記憶する。
その夜はタクシーの後部座席につっぷして帰った。

翌日から、なにも受け付けなくなった。
水分だけは取らなくては死んでしまうと、
白湯やジュースを飲んでみるが、
ざるに注ぐごとし。
体に力が入らない。
ほどなく風邪をひき、
何をしても治らない状態が長く続いた。

栄養がとれない中、
唯一なんとか消化できたものがある。
それは、おかゆ。
白いおかゆに梅干やゆかりの、
なんとやさしいこと。

米はそのほとんどがでんぷんで、
わずかにタンパク質を含むエネルギー源というけれど、
食べるたびに回復する、そのありがたさには、
もっと大きな秘密が隠されているように思えてならなかった。

今朝?
は、もうかなり大丈夫で、
ごはんと野菜、魚を食べました。
2時間経過していますが、
まだ体内にとどまっています。
(こんなことですごくうれしい)

米よ米、不思議な食べ物。
おかあさんのお乳の次に出会った、
一生寄り添ってくれる命の糧。

世界的な価格急騰や、
ミャンマーのサイクロン被害、
そして作り手のいない近未来の日本の農業。
お米をとりまく状況を考えると、
こつこつと作り続け、食べ続け、
伝え続けることのバトンはずしりと重く、
さあ、あなたはどうするの、と、
お米からの問いかけが、
聞こえるような気がする。