自然茶に会う

奈良の山奥で、
お茶などの自然農法の作物を作っている、
弱冠20代の男の子たちがいると聞き、
会いにいきたいものだと思っていた。

そんなわけで、突然、
名古屋で車を借り、南に向かう。
雲におおわれた空から、
ときどき小さな雨粒が落ちてくる。
なんとか泣き出さないでくれるといいけど。

彼らのことは、いくつかの記事で知ることができる。
里山に吹く青年の風
 (農民連)
伊川くん、羽間くんのお茶畑
 (羽間さんの同級生)
芽吹く担い手「有機大和茶」マイタウン奈良
 (アサヒコム ※キャッシュ)

でも会って話をするのが一番楽しい。
お茶畑などを見せていただいた後、
地元のカフェでおしゃべり。

福岡正信さん、川口由一さんと、
自然農の先達に学び、
今のスタイルにいたるまで、
どんなふうに模索してきたか。
でも長く悩むのではなく、
大事なところでサクサク決断。
その胆力、体力のあふれるさまが、
話を聞いていて気持ちよいのだった。

自然農法であっても暮らしが成り立ち、
協力する人もちゃんとやりくりできることが、
とても大事なことだと伊川さんは言う。
そのために本気で時給システムを実行し始めたとき、
カチッと現実のフェイズが切り替わった。
そう感じたそうだ。

煎茶、番茶、ほうじ茶、紅茶。
さまざまなお茶をいただく。
なんともいえず、後味がよい。
一度味わえば、
忘れることのできない清々しさだった。