イタリアの洗濯事情 その3 洗濯物干は命がけ

以前、イタリアの物干には数学的センスが必要だというお話をしましたが、
それ以上に、運動神経も要求されます。

イタリアはご存知のようにベットの国。シーツを使います。
シーツも四隅にゴムの入っている便利なタイプではなく、(イタリア人はあのシーツをアメリカ式と呼びます)
マットの下にぐぐっと入れこむ、とても大きなタイプのものです。ダブルのベッドだと三メートル四方ぐらいになります。
それを窓から体を乗り出して、あのロープにかけるのはもう命がけです。
洗濯をしていて窓から落ちて死んだ人はいないのかと聞いてみましたが、そんなニュースは聞いたことがないということ。
イタリア人は強いんだそうです。どうだか???
物干で死んだ人一番目にならないように気をつけます。

今では大分慣れて来ましたが、つま先立ちで体を半分窓から出し、シーツを半分に折って、ロープにかけます。
はじっこを洗濯バサミではさみ、まだ半分大きなシーツがブラブラしているのを手で押さえながらロープを送って行きます。
真ん中まできたら、もう一度洗濯バサミ。それからまた半分ロープを送って、最後にもう一つ洗濯バサミを使います。
我が家のロープは二つの部屋にまたがっているので六メートルくらいありますが、これで半分場所を占領してしまうので、
残りの三メートルに残りの洗濯物を干さなくてはいけません。足りないよ~!!!

よくイタリア人にお前は洗濯しすぎだと言われます。確かに、我が家だけ洗濯物がハタハタしているかもしれません。
日本は湿度が高くて夏は一日服を着ると汗でぐっしょりになりますよね。
そうすると洗わずにはいられません。

イタリアは反対に湿気が低くて、乾燥しています。汗もそんなにかかないので服が汚れる感じがしないのでしょうか。
暑くない訳ではないのですよ。暑いのだけど、乾燥している。外をちょっと歩くともう喉が乾いて大変です。
汗もすぐに干上がってしまうのかも。

水も日本ほど豊かではないので、あまり水を使いたくないのでしょうね。
洗濯機もドラム式のもので日本の洗濯機よりも水の使用量がグッと少ない感じです。
それから、洗濯しても朝一には干しません。日差しが強すぎて衣類が色落ちし、乾燥しすぎてパリッパリになりすぎてしまうのだそうです。
確かにうちの洗濯物はバリバリでした。洗剤のせいだと思ってたけど違ったのね。

住む場所によっていろいろと違うものですね。

命かけました。