遺伝子組み換え問題の勉強会報告

スウェーデン在住で遺伝子組み換え問題に取り組んで10年というアキコ・フリッドさんを講師に迎えてお勉強会をしました。アキコさんは日本グリンピースの遺伝子組み換え問題のキャンペーンリーダとして昨年より来日して活動していらっしゃいます。

遺伝子組み換え食品が日本に入ってきてから10年経過。その間住民運動により2001年4月に表示制度が設定された。しかし、「遺伝子組み換えでない」と表示されていても実は遺伝子組み換えの原料が使われているという制度で、ヨーロッパに比べて表示規定が緩い。こうした現状に対して環境保護団体として日本でもプロジェクトを立ち上げ、「遺伝子組み換えを使わない食品(True Food)」を選ぶことを推進する活動や「遺伝子組み換え食品の表示基準改正」を訴える活動をしているそうです。

遺伝子組み換え食品が日本に入ってきてから10年経過。その間住民運動により2001年4月に表示制度が設定された。しかし、「遺伝子組み換えでない」と表示されていても実は遺伝子組み換えの原料が使われているという制度で、ヨーロッパに比べて表示規定が緩い。こうした現状に対して環境保護団体として日本でもプロジェクトを立ち上げ、「遺伝子組み換えを使わない食品(True Food)」を選ぶことを推進する活動や「遺伝子組み換え食品の表示基準改正」を訴える活動をしているそうです。

1.True Foodとは
遺伝子組み換え原料を使っていない。
環境と健康を守る。
継続可能な農業を支援。

2.遺伝子組み換え問題の対象作物
①大豆、②なたね、③とうもろこし、④コットン

3.遺伝子組み換えの目的
農薬会社が遺伝子組み換え原料を作っている。⇒農薬(除草剤)と種子(除草剤に負けないたね)を作って販売している。
この種子に生物特許をとっており、種子の独占を図ることで全世界の食料を支配する戦略がある。
遺伝子組み換えというのは自然界ではありえないこと。これを人間がやってしまった。
動物と植物の遺伝子が掛け合わされることは自然界ではありえない。
例:豚の遺伝子を組み込んだジャガイモ、イチゴの遺伝子を組み込んだ魚 等
現在研究室レベルでは、魚、動物、Designer’s Babyまで進んでしまっている。

①大豆
除草剤をかけても枯れない大豆の種子。
1994年アメリカで開発され、1996年世界市場へ出てきた。
アメリカでは動物の飼料となっている。
大豆の消費世界一は日本といわれている。
日本では大豆の自給率が3-4%。国産大豆は遺伝子組み換えではないので、国産を選ぶこと。

②なたね
除草剤をかけても枯れない種子。
カナダで生産されており、カナダではオーガニックがなくなってしまった。

③とうもろこし
とうもろこしについた虫が死んでしまう。つまり、とうもろこしに虫を殺す毒素が組み込まれている。

④コットン
コットンについた虫が死んでしまう。つまり、コットンに虫を殺す毒素が組み込まれている。
虫も免疫力がついて死ななくなるとより強い除草剤を使うようになる。
インドのコットン農家は 遺伝子組み換えのコットンを生産したことにより、品質も悪くなり生産量も落ちた。インド、中国などコットンの生産地ではオーガニック栽培に戻る動きがある。

ジャガイモとトマト
マクドナルドやハインツが使わないと宣言したので遺伝子組み換えは生産されていない。

4.遺伝子組み換え作物(Genetically Modified Food)表示義務の比較 日本 VS EU

原材料の上位3位までを対象(日本)
全部表示(EU)
加工中に分解される部分は対象外(油や醤油、家畜の飼料など)(日本)
Traceability法に基づき動物の飼料にいたるまで対象(EU)
意図しない混入の許容値5%。つまり5%未満であれば「遺伝子組み換えでない」と表示できる。(日本)
許容値0.9%(EU)

全重量の5%未満であれば表示の義務なし
⇒EUと同等の基準を設けることが必要。

5.安全性評価
①健康へのリスク
モンサント社の遺伝子組み換え種子は特許で保護されているので自由な実験ができないが、ラットでの実験では遺伝子組み換えの作物を摂取したマウスがより凶暴になったという報告がある。
②環境への影響(土壌・水質等)
③多様性へのリスク: スーパー雑草(耐性雑草)が出てきてより強い除草剤が使用される。
④遺伝子汚染:アメリカでは千種にのぼる遺伝子組み換えが実施されており、野外での実験により遺伝子組み換えの種子が伝播している。

ヨーロッパではGMO Free宣言ゾーンが増えている。(4700自治体)
日本でもGMO Free宣言の自治体を増やそうと呼びかけている。

「True Food Guide」の申し込みが65,200部を達成。これを使ってTrue Food Lifeを始めましょう。
詳しくは下記URLへ
グリーンピースジャパン 遺伝子組み換え問題キャンペーン
http://www.greenpeace.or.jp/campaign/gm/