一握の・・・・(2010.11.18)

重曹が手から滑り落ちるのを見つめる。

仕事で失敗して落ち込んでいるのんちゃんだったのだが、気分の切り替えは早いので、既に、対策も、反省個所も把握した。
同じ失敗はしないのが、売りですのよ!ほほほほほほ・・・・^m^

仕事の失敗の嫌なところは、自分ではなく、誰か他の人に迷惑がかかってしまうと言うところだ。
今回も、そう。

ボスは「私の指導不足なので・・・・」と言うので、実は困る。
だって、それは、私の失敗で、ボスのせいではないから・・・・

大学に勤めていた時のボスも、そういう人だった。
恐縮してしまって、申し訳なくて、いつも、しばらくなんだかギクシャクしてしまう。
ナチュラルに振舞おうと思うと余計に・・・・

お風呂に重曹を溶かしながら、
何もかも溶けちゃえばいいのにな・・・・・・
と、白いその物体を湯船にすっかり溶かしてしまう。重曹は、見えないけど、お湯の中で、私の体をすっぽり包み込み、表面の汚れを中和し、まっさらな私に戻してくれる。
生物の基本の基。
髪も、肌も、生まれ変わっていく。
水と、重曹に触れながら・・・・

地球と生物の摂理を思い出しながら入浴していると、明日も元気になるための力が湧いてくる。
汚れを取り去ったから、素の自分が戻ってきた。
裸というあられもない姿でいると、偽れない自分に出会う。
何一つ隠すことのできない自分と対話しながら、ゆるゆると、思考にならない考えを挟み込みながら、漂う。
お風呂の中は、不思議な空間だと思う。

ほとんど毎日、何の疑問も感じず、裸になって、浮力に身を任せて、思いを馳せる。
私はシャワーをほとんど使わない。
湯船に身を沈めて、胎児だった頃の記憶さえ、拾おうとしている。
毎日、生まれる前に戻れる、その時間を、一握の重曹は助けてくれる。

ぶくぶくと、頭のてっぺんまで沈んで、一気に湯船から飛び出す。
明日に向かえる何かは、明日になればきっとある。
自分の中に、そこここに・・・・