グローサリーの調味料売り場で、
うれしい再会を果たした。
アームアンドハンマーの小箱。
見知らぬ土地で見慣れた顔に出合うのは、
ほっとして楽しいもの。
隣にフランス国産の重曹もあり、
そちらはBicarbonate(炭酸水素、重炭酸)、
という商品名だった。
ものおじしない、そのものずばりの化学名に、
さすがラテン語ルーツの国、と妙な感心をする。
左がおなじみA&Hの約450g入で2.17ユーロ、
右がBicarbonateの400g入で2.27ユーロ。
少しフランス産のほうが割高だけれど、
これらの価格には、忘れてはならない、
ほぼ20%の消費税がかかっている。
(日本ももはや他人事ではないけれど)
たとえば国産製品の本体は1.89ユーロ(約284円)。
仮に日本の現在の5%消費税率でこの製品を買うと、
298円というのが妥当な価格になるだろう。
A&Hなら285円。
ここまで計算してちょっとにっこり。
大丈夫、フランスに負けていません。
私たちは安心して使える良質の食用重曹を、
少なくともフランスの家庭より経済的に、
安定して手に入れられる社会的環境を、
すでに開拓している。
アメリカにはかなわないけれど、
ちょっとうれしいぞ!
というわけで。
夕方の買い物客で混み合う店内で、
いつまでも塩コーナーにしゃがみこんで、
とある種類の製品をしげしげ眺めたり、
写真に収めたりしている変な日本人、
なのでした。