ありがとう、と、とても言いたい私なの。
今、人生で、ある意味一番神経を使い、一番張り詰めているかもしれないんだけど、そんな中、更にとてつもないことが実は起こっていたの・・・・。
大学の時からの自慢の友人の一人・・・・商社マンと結婚をした友人が、数年前から中国の四川・・・しかも成都に在住していた。
たくましく、海外で子育てしている彼女は、いつも偉いなあ・・・・と正直尊敬さえしていた。
言葉も習慣も違う国で、子供を育てるなんて、私なら半年もたないかも・・・・と思うのだ。
そんな彼女と、頻繁に連絡を取ってたわけではない。お互い忙しいし、連絡がないのは元気な証拠!とばかりに日々を無造作に過ごしていた。
でも、あの中国の大地震。
安否確認のメールを入れても返事は来ない・・・戻ってくることさえあった。
何年ぶりかでかける国際電話も、中国へは繋がらない・・・緊急以外繋げてくれないのだ。
ニュースでは日本人は誰も亡くなったりしていないと言うけれど・・・日々膨れ上がっていく被害者の数と死亡者の数・・・・それらは考えられないスピードで終わりを知らないかのように増殖していく・・・
先日の大阪で、これまた自慢の友人と会ったときも、その話題が一番だった。
彼女は無事なの??ご家族は???そう、誰も連絡が取れていなかったのだ。
そして今日、その友人の無事がようやく確認できた。
日本に相当苦労して帰って来たと、電話で話が出来た。
息子さんもご主人も、怪我はしていない・・・疲労はかなりなものだそうだけど・・・・(それはそうでしょう!!!)
成都から、陸路で重慶、そこから更に陸路で上海・・・ダイヤなんか乱れてバラバラだから、数日たってようやく日本行きの飛行機に乗れたそうだ。しかも、ご主人は仕事で現地に残る為、彼女と一人息子の2人っきりでずっと移動・・・・・。
持ち物は数日分の着替えと、いくばくかのお金やカード・・そんなものだけだったと彼女は話してくれた・・・。
きっと皆が心配していると思っても、パソコンも、アドレス帳も何もかも置いてきてしまってるので、どうすることも出来なかったんだと・・・・
私は、今連絡できる友人に、彼女の無事と、日本での彼女の携帯番号を知らせた。
きっと、そこからまた一人ずつ誰かの耳に入り、皆を安心させるだろう・・・・
色々な意味で、人生はたくさんのハードルを用意している。思いもかけないところからヒョイとやって来る。
彼女だけではなく、今、自分に降りかかっていることや、これまで降りかかってきたことを考えても、もしかしたら「必然」だったのかもしれない。
命がけの旅を終えた彼女には、とりあえず、ゆっくりと休んで欲しい・・・・
何も考えず、今はただ、命があったことのありがたさを噛みしめ、こうして話せたことの喜びを、ただただ感じて欲しい。
そうして、休息が終わり、チャージできたら、また彼女らしく勇ましく、前を向いて颯爽と歩いていって欲しい。
私もそうあらねばならないと、密かに決心する。
颯爽と歩く為に、必要な力を私は持っていることに気がついた・・・。オロオロしていた私に、彼女は(気がついてないけど)しっかりしろと激励をしてくれたも同じ。
「9月には、四川に戻るわ。大変な人たちがたくさんいるから・・・会社の人もだけど、現地の人も・・・何か助けられるかもしれない。学校は壊れてないし、息子もきっと賛成すると思うから・・・」
そう言い切った彼女は、自分の役割をきっと十二分に果たすのだろう・・・果たすべき場所で。例え、誰が評価しなくても。
7月に中国に戻る前に、東京で会う約束を交わし、それまでに、私も背筋をピンと伸ばします。
彼女に私が恥ずかしくないように。彼女の友人として、彼女が恥ずかしくないように・・・ね。
私が役目を果たす場所はここなんだから、地に足つけて、出来ることからコツコツやるしかないんだよね。
分かってたこと、当たり前のことなのに、色々なことが起こってオロオロしていた、みっともない私。
気付かせてくれて、ありがとう。
彼女にも、そしてたくさんの人たちにも・・・。
命があって、信頼できる人がいれば、それだけで実はハッピーなのだという、ごくごく当たり前のこと。
どこまで行っても未熟なので、またオロオロすることでしょう・・・でも、体験や思い出があれば、振り返ることが出来る。そして、先を見ることが出来る。
そうやって、足元を固めながら、一歩一歩進んで行くものなんだな・・・・
さて、ここで私がやれること、何だろう?一つでも多くあればいい。取り組めるべきことを粛々とやる潔さを身につける時期なのですね、多分・・・。