悪意(2008.5.23)

意識していない悪意が不意に表に出てくることがある。
本人も意識していないから、とても分かり辛い。
いじめもそんなものだ。
誰かが、誰かと波長が合わなくて、誰かに言う。
そんな輪が何となく広がり、見えない曖昧な仲間意識が生まれ、いじめられる存在を作り出すことで調和を保ち始める。
直接何かをされる訳でもなければ、話をしてさえいない相手でも、その輪の中に入れば、その誰かをいじめることに加勢することとなる。
核になるいじめを行う誰かがいないのに、いじめられる人間が確かにいる・・・そんな不思議な構図があったりする。
大人の社会でも同じ・・・・だから、子供の社会で起こったとしても何の不思議も無い。
学校と言う場所は、縦の社会。大人社会の縮図だから、何かが起こると言うことは、規模は違っても、どちらでも同じことが起こりえるのだ。
見えない悪意は始末が悪い。
放った本人も分からない。
まるで、生霊となって彷徨う、源氏物語の六条御息所のごとく・・・・・
これだけニュースで病んでいる学校を知るにつけ、大人社会も、もっと病んでいるんだと思い知らされる。
親切に見せかけた、無意識の悪意を感じる場所は、そこここにあって、居心地が悪い。
私も知らぬうちに放っているのだとしたら、止める術を知りたい。