アルコールと言う幸せな液体(8/15)

頂いていた、美味しいワインを、とっておきのグラスで頂く。
赤ワインは大好き。
そうだなあ、ここ10年ほどは、白はほとんど飲まない・・・。
多分、トマト味が好きなので、トマトソースやそんなものに合うのはやっぱり赤だからなんだろうなあ・・・。

食べ物がシンプルになればなるほど、食べ物がアルコールも他の飲み物も選ぶようになって、それぞれが引き立てあい、ほどほどでストップし、悪酔いもしなくなった。
しかも、チーズは、相方の北海道土産のカマンベール!う、ウマい!私は、何か、食べ物や飲み物に特別な肩書きやうんちくを持ってないけど、結果、美味しくないと嫌な人ではある。
最近、小食になった自分を振り返っても、量より質を徐々に重んじるようになってきている。
良質なものを見分ける目も、大分、勉強の甲斐あって、できてきている。
その、良質な食材や調味料をそこそこ美味しい料理に仕立てる練習はまだまだなんだけど、何度かに一度、自分でも大絶賛したくなるようなものに行き当たる。

でも、至極シンプルなものだ。
マカロニグラタンだったり、カボチャスープだったり、とれたて野菜のサラダだったり・・・・。
結局は、いじくりまわさないで、素直に食材のウマさを引き出してあげると美味しくなる。
それが、新鮮で良質な食材の活かし方なんだと、この年になってようやく気が付く・・・・実感としてね。
美味しい食事は、知らず知らず、家族の幸せを運んでくる。
美味しいものを食べて不機嫌になっていく人はそうそういないのだ・・・。

戦争中、食べるものさえ手に入らなかったあの時代、アルコールは高級品だし、飲める人は限られていたのだろうなあ・・・。
大正生まれのおばあちゃんや、その兄弟達に聞く、このあたりの戦争の時代は、テレビや映画のように切羽詰っていなくて、もっとのんびりしていた。
当時と変わらず、実りをもたらしてくれる畑や田んぼ、そんなものが壊されること無く、充分機能するほどに保たれているのだもの・・・・。
こんな小さな国の中でさえ、悲しい温度差があった・・・・。

酒が飲める時代は、幸せな時代なんだな・・・。
こんな普通の人間だって、飲むことができる。
幸せな国の幸せな時代に乾杯をする。
そして、ありがたく頂く・・・・。
これは、私の力なんかじゃない。
ちょっと前に、お金で買えないものなんて無いと言った人がいた。彼のことはキライではないけれど、お金がいくらあっても、平和や安息は簡単に手に入るものではない。
あんなに原油を持っていて、大金持ちの石油王がいる国では、緑はなく、実りは無い・・・砂と、風ばかり・・・。
私は緑に囲まれた麗しい四季のある国に生まれ、育ち、今も暮らしている。
不幸を嘆く人はたくさんいるけれど、日本で戸籍を持って普通に暮らしている・・・それだけで、世界のレベルを考えれば、えらく幸せなことなんだと思う・・・・。
私の酒好きを知っていて、下さった方、ありがとう。
私も、過去、贈り物をした事がある・・・・贈れる余裕があることは、なんて幸せなことだろう。
贈れる相手がいるということも・・・・。
手の中に、足元に・・・・そんなにも近くにある幸せを気付くことが今、実は日本人から失われつつあることなんじゃないだろうか。
いつから、人類は、「酒」を、何かの象徴にしてきたのだろう・・・。
結婚、お祭り、特別な日・・・・・今日は終戦・・・楽しい記念日ではないけれど、今が幸せの理由は何なのだろう?
理由の中にある、事実は、もっともっと子供たちに知らせなくてはならないことだしね・・・・。
お酒は、決して甘いだけのものではない。
今と言う幸せな時代の代償は、過去、先人達が支払っているから私たちは享受している。

「乾杯」と言える今日に感謝。
そして、戦争は、二度と起こしてはいけない・・・・小さな国からでも始めなきゃ。
戦争のない世界を・・・。