我が家の長男が、中学受験をした。
実は、もう、随分前から、地元の中学にはあまり行かせたくなかったので、子供が小さな時から漠然とは考えていたことだった。
私は、この地元の中学出身で、自身が通っていたころはのんびりとした田舎の中学で、こじんまりしていた。
大して大きな事件も起こらず、大抵は平々凡々と適当に学力に応じた高校に進学して、無事卒業、となるのが常だった。
東大に行くような人も何年かに1度輩出もするが、ほとんどは中の上・・・くらいのラインを一生かけて飛ぶ感じの人生を送る。
毎年数人はそれとは違う人もいるけれど・・・色々な都合で・・・。
ところが、宅地開発で、新興住宅がどどっとできたところあたりから、この少子化の時代に、子供の数は4倍に増え、そしてすっかり変わってしまった。
今は少し普通になりつつあるが、子供が小さな時分は一番ひどく、うちの近所のお寺で、タバコやシンナーを吸った跡があって、警察が事後処理に来ることがあったり、昼間に中学生がお寺に行くところを見かけたら連絡してください、と、警察や学校からお願いされることもあった。
そのトラウマなのだと思う。
なんて怖い中学になってしまったのかな・・・と、恐怖もあったけど、出身者としてとても悲しくなってしまったりもした。
今でも時折、土日にゲームセンターにたむろしている、幼い顔に不似合いな化粧をした女の子や、ツッパリ君たちを良く見かける。
かなり遅い時間だったりして、親はどうしてるのかと、首をかしげたくなる。
正直、我が家の長男は、そういった環境に耐えられるようなタイプではない。
次男は、自我が強く、順応力も高いほうなので、多分そこでも平気だろうと思うけど・・・・。
小学校3年生のときに、問題のある教師が担任になったことがきっかけで、いろいろあって、・・・・これは話すとかなり長いので、割愛する・・・。
その時傷ついた心がすっかり、デリケートになってしまった部分を持ち合わせる長男には、そのめまぐるしくクラスの人間が入れ替わり、担任も変わる、カオス状態の学校はまだ少し無理かな、と思う。
表面上はとても健康そうに見えるけれど、あれからたったの2年半・・・かなうなら大事を取りたいのが親心だ。
なので、香川では数の少ない私立を受験させることにしたのだ。
なんとなく、ぼ~っと考えていたことが現実化した、という感じ・・・・・。
モチロン、無理矢理って事ではなく、体験入学の日や自由参観の日などに一緒に見学をしたり、パンフレットを取り寄せたり・・・・・。
県外も含め、3校が候補に挙がり、一緒に話し合いながら決めた。
行くところは、結局一校なんだから、たくさん受けても仕方がないね、という結論で、一番本人が気に入ったところを受けることに。
そこがだめだったら、普通に校区内の中学に皆と一緒に行こうね、と話していた。
少人数編成のクラスで、6年間変わらず、高校受験のない穏やかな中で、自分の将来をゆっくりと考えられるのは、のんびりとした性格の長男には、もともと向いているとも思う。(たとえ3年の時の事件がなくても・・・)
しかーし!!!性格は向いていても、学力ってのはまた別で・・・^_^;。
我が家では中学受験をしたことある人がいなかったので(私も相方も生粋の公立っすからね!!!)、どうしていいか分からないので、とりあえず、2回くらい面接の練習だけやって、あとはなんもしてないのよね。
都会じゃものすごいって聞いたけど、ここ香川はそこまでヒートアップしてないので、まあ、大丈夫かなというところ・・・・。
公文をやっていて、塾の先生が言うには基礎学力は確かということなので、そこにかけるしかないんだけど・・・。
それに、付け焼刃でなんとかなるものでもないだろうしね・・・・。
受かっていて欲しいと親は祈るのみ。
私が高校や大学を受ける時、親もこんな気持ちだったのかな?(すんごい安全圏の学校しか受験してなかったんだけど・・・・^_^;)
この学校に決めたのは、校長先生の言葉が心にずっしりと響いたから。
「勉強に関して言うなら、子供は一人としてできの悪い子なんていないのです。能力の差、それは多少あるでしょう。でも、ほとんどは環境によるものです。親であれ、学校であれ、それを整えてあげることが最良です。」
しかも、はっきりと、「うちは進学校です。大学に進みたい人のみ入学してください。就職のお世話はできないと思ってください。」と、言われたところも息子にとっては、はっきりと自分のこれから進もうとする目標が見えたのだろうと思う。
私は、12歳の時に、そんなこと考えてもなかったと思うので、早くにとりあえずでも方向性を決めた息子が、私よりすごいと思わざるを得なかった。
今日、合否の判定が出るのでドキドキだ。
彼も、未だない、かなりなプレッシャーを感じているようで、なんとなく、気もそぞろ・・・・。
こういう体験も捨てがたい。
親業って、やっぱりスリルがあって、面白いものだね。
ちなみに、さっき合格の通知が来ました。
なので、このブログもアップできる・・・ありがたいことだ・・・・・。
息子もにっこり。
これからのほうが大変なんだぞ!と言いたいが、今日はだまってご馳走を作ってあげよう。
ただ、ずっと皆がご機嫌、そんな日があってもいいよね。