蜘蛛の糸

今日は、一日、弟が母の介護を代わってくれた。

今日は子供達のピアノの発表会だったし、先月誕生日もろくろく祝ってもらえなかった私のために、家族との時間が欲しいと弟に訴えた。

仕方なく・・・が本音だろうけれど、交代してくれた。

夜もゆっくり家で過ごせることのこの贅沢で、幸せなこと・・・・・。
時間やそんなものに追われ続けた1ヶ月と1週間・・・。

もうひとがんばり必要だけれど、既に、地獄ではなくなった。

少し、カンダタの気持ちが分かる。この細い糸が切れませんように、と祈る気持ちは、おんなじかもしれない・・・。

カンダタは欲を欠いて地獄に逆戻りだけれど、私は違う・・・。

こうなるまでに、母のリハビリや生活をピラミッドの石を積むごとく、1つづつ、きちんと構築してきた。
何度も置き直したり、もう一度積んだり・・・・。
だから、その糸が切れても、まっさかさまに、地獄まで落ちることはない。
努力って、こういうことなんだと思う。

幸せをかみしめつつ、緩やかに床に就く。

家のベッドは、気持ちいい!大の字で、寝転がると、不安も疲れも吹っ飛ぶ。
良質の睡眠、極上なり極上なり・・・・。