太陽食、という言葉がある。
光合成によって太陽エネルギーを取り込む植物も、
それを食べて植物からエネルギーを得ている動物も、
またそれを食べて動物からエネルギーを得ている動物も、
結局、元はといえば太陽を食べているから太陽食。
地球食、という言葉もある。
深海の底、噴き出す海底火山の周りで、
化学合成により、地球のエネルギーだけで生きる生き物が見つかって、
そうかー、地球を食べるというのも有りなんだと、皆びっくりした。
これを延長して考えると、活動的な惑星や衛星には、
恒星からのエネルギー条件が適当かどうかにかかわらず、
惑星食を行っている生き物がいる可能性がある。
もはやそれは、植物でも動物でもなく。
私たちのよく知っている、
生き物のカテゴリーに当てはめるのはむずかしいだろう。
限りある資源を食べる、という意味では、
惑星食の生き物の繁栄できるスパンは、
確実に恒星食よりも短い。
生物個体の一生の時間に比べると、
あまりにも圧倒的な星の時間のことなので、
どちらも永遠のように思えてしまうけれど。
夕食のじゃがいも。
小さな小さな、ものすごーく小さな、
太陽のかけらに見えてくる。
いつものように、イタダキマスとつぶやいて、
それは料理をしてくれた人やお百姓さん、
じゃがいもさんそのものに対する御礼だけでなく、
星をいただく御礼でもあることに、
今日このとき気づく。
すごい。
大御馳走なんだなあ。