一瞬の一時帰宅

母の、これから1ヶ月のリハビリと、家での過ごし方のアドバイスなどの為、作業療法士、物理療法士、見習いさん、の3人と、母と私で久々に家に戻った。

ほんの1時間ばかりの帰宅。
帰る時やその直前には本当にうれしそうにニコニコして、少々興奮気味だった母・・・。

家について、あちこち歩いてみたり車椅子で動いてみたりするうちにだんだん表情が曇ってくる・・・。

健康な時と今では、まったく違うことを実感したようだ・・・。

最後にはソファーに座って、動こうとしない。
いや、動けないのだ。

ほんの少しの段差に動かなくなる車椅子。
2人以上の人間に支えられないと、玄関から中にさえ入ることが出来ない。
古い家は段差だらけで母には優しくない。

それでもおばあちゃんがいたからあちこち手摺を付けて、少しはましなのだけど、その手摺の位置は、母とは真反対。

なにかと、危険が潜んでいる家なのだ。

すっかり意気消沈したように見えた母・・・。
気になりながらも、一旦病院に母を送り、子供達を習い事に送らなくてはならないので、母をそのままフォローもせずに家に戻る。
子供達を送り届け、またまた病院にとんぼ返りをした。

えええ?

なんと、自分で、クローゼットからパジャマを出して着替えが済んでいる。
夕食の後に着替えると、なにかと時間をとられて大変だから、先に着替えたらしい。
そして、脱いだ着替えはベッドの端に固めてくれていたから、ラクラクそのままポリ袋へ。
そして、食事セットの入った(いや、ティッシュとエプロンが入ってるだけなんだけど・・・)小さな紙袋もちゃんと車椅子にセットしてる。

そうなんだ、このままではいけない、このままでは家に戻っても大変なだけなんだ、と言うことが実際に帰宅してみて分かったようなのだ。
私たちが思っている以上に、母の記憶や理解力は、不安定ながらも回復を遂げてるようだ。

落込んでると思っていた表情はそうでもなく、普通に戻っていて、食事やその他もろもろを済ませて、また私は家族のところへ戻った。

夜にまたまたまた、泊まる為に病院に戻ったら、むくりとおきて、トイレに行きたいと訴える。
そして、見守りだけで、ほとんど自分でこなしてしまった。

今夜は3度、1回は失敗して、しりもちをついてしまったけど、2回は全然大丈夫。

そして、万歳!
今日から母の柵の固定がないから、気分が明るい。

週末、弟はどこまで介護を代わってくれる事やら・・・・。