もうすぐ2週間

かなり、母はがんばっている。
波はあるけれど、時々、人の顔が分かるようだ。
近親者だからと言って、一番に思い出すわけではないけど、親戚のおばちゃんの顔に反応があった。
その部分は脳が助かっていたんだね。
よかった。
誰か一人でも存在を思い出せば、一人ぼっちじゃないってこと、わかるから。
ありがとう、おばちゃん!
おっきな声で話しかけてくれて。
母のために泣いてもくれて・・・・。

最初は動かない右半分の唇からぼろぼろこぼれていた食事も、スプーンを変えたり、リハビリのおかげで、随分こぼさなくなった。
そうだなあ・・・・2歳児のぐっちゃぐちゃの食べ方が、3歳児に近づいたと言う感じかな・・・?
もう、数日中に刻み食(今はどろどろのペースト状食)に変わるということだ。
最初は、嚥下が下手で、よくむせていたのだけど、それもほぼなくなったので、だんだん美味しい食事に変わって行く。
リハビリの成果で、少しの間は座位が保てるようになったので、背筋を伸ばして食事が出来るのだ。だからむせないし、いいポイントで腕を使えるからこぼさない。

血糖値がまだ落ち着かず、インシュリンを打たれているけど、脳が落ち着いてくれば、食事療法でいけるのではと医師から言われる。めちゃくちゃ高いわけではないのだけど、今の母には命取りだから投与が続いているというのが正解。ものを食べると言うことを、ずっと何も考えなかったけれど、これほどまでに体って、複雑な動きをしてるんだなあ・・・と思う。
たったひとさじ、ゼリーをうまくすくえなかった母が、すでに、おかず2品、おかゆ、お汁、デザート、お茶ゼリー、これらすべてを上手に平らげられるようになった。
まだ、ペースト状とはいえ・・・・。

そんなことがとてもうれしい娘。
私はやはり単純です。

無理な体勢でいろいろこなす母は、左肩が随分凝ってるのよ、と理学療法士の先生と、見習いの若い女の子が教えてくれる。
今日の夜は、肩こりに効くマッサージオイルをブレンドしようと心に決めて、食事の終わった母にマッサージをする。
どちらの手も3分ずつ位の簡単なマッサージだけど、香りに誘われて、看護士さん(若い女性)がやってくる。

「○○さんが、いつもいいにおいがしてるのはこれなのね」
と、一人の、初めて会った看護士さんのほうが話しかけてくれる。

ついつい、アロマから、ナチュクリ自慢とCPPの紹介をして名刺まで渡しちゃったよ(^_^;)
なぜかこんなシーンで、ナチュクリ啓蒙・・・。
つまりは、やっぱり生活にすっかり溶け込んでるってことなんだね!

でも、歯磨き剤(重曹&グリセリン)の内容を聞いて、「飲み込んじゃう方も多いから、こんなに安全ならいいですね~」と、私に話しかけてくれる。
やはり、病院が病院(脳神経外科専門)なだけに、そういう状態を余儀なくされる患者さんも多いのだ。

小さな出会いを大切に、お母さん、ステキなスタッフの方ばかりでよかったね。
さて、HPに遊びにきてくれるといいな、と思いつつ、今日も病院を後にする。

病室で、泣いたのは2日目だけ。
あとはもう、自分で言うのもなんだけど、ずっと笑顔でにっこにこでおかあさんの側にいる私なのだ。
だからかな、スタッフの人も話しかけやすいらしくて、私には今日もそうだけど、気軽に話しかけてくれる。
(まさか、重曹の話をするとは思ってなかったけどね)

まあね、私も考えたんだけど、泣いたって恨んだって、物事は変わりはしない。
だったら、笑顔で楽しく、どんな小さなことも見逃さずに楽しみを見つけたもん勝ちなんだよね。
だから、今日もそうしてみた。

泣きたくなったら思いっきり、その時は泣くぞおー!
でも、どうやら腹が据わったらしい。
泣こうにも、涙が出ない。笑顔は出るのにね。
さあ、ブログでいい報告できるように、また、どうすれば良いか、考えよう。
毎日がんばってるお母さんのためにね!