介護生活3日目

どうして私はこんなことを文章にしているのか・・・?
もうこれは、私のストレス解消のひとつなんだと思う。
10年以上も文字を仕事にしてきた私には、この方法しかストレスを表に出す術を知らない。

そんな中、3日目。

病院からの連絡で、「重篤患者室」を出て、一般病棟に移すと言うことだった。

なので、ようやく、学校から帰った子供を連れて母に会わせに行く。
ちょうど、家庭訪問の日だったので、帰宅時間が早く、お見舞いにはもってこいだった。
最初に行った時はちょうど、眠っていて、子供達はがっかりした。
習い事に送っていって、その帰りに再度寄ると、今度は食事時だった。

2歳児並に、かなりワイルドに食べてる母は、子供達にもちょっとばかりショックを与えた。
でも、やはり、それはなんとか現実と受け止めたようだ。食事時にはまたたくさんのスタッフに囲まれて、再度、スプーンを選択されていた。
今度は、ゼリーや、ちょっとした固形物を口に運ぶためにどれが使いやすいかというテーマだったようだ。
幾分深めで小ぶりの透明なプラスチック製のスプーンが母には良いようで、それを持たされた。

昨日よりは随分スムーズに口に運んでいた。
こぼれるし、食器を支えられないので、お皿は逃げるし・・・で、大変だけど、それでもなんとか自分のノルマは果たしている。

食べて終わって、片付けてもらって、口や手を拭いてもらってから、子供達は自分の祖母に話しかけた。
「早く良くなってね!」
「待ってるからね!」
そう言って、手を握ると、母の目は子供達を追いはじめた。
看護士さんが近寄ってきた
「多分、分かってるよ、もっといっぱい話してあげて、握手もしてあげてね、ボクたち!」
子供達はそれから、子供にしてはかなり長い時間、話しかけたり握手したりを繰り返してくれた。
私より、はるかに妙薬だったみたいだ・・・。

でも、すでにもうすぐタイムリミット・・・帰る時間になってしまった。
耳元で説明して、病室を後にした。

確実に良くなっている・・・そんな思いが少し私の肩の力を抜いてくれた。
どこまで回復をしてくれるのか分からないけれど、アウトサイドからでも何かしら出来ることはあるはずだから・・・・。
単純だなあ・・・こんなことで、もっとがんばれる、そんな風に思うのだから・・・・。