押し付けがましい添加物に春を感じる・・・・

聞いてはいた・・・。
そういう人がいると言う事を・・・。
でも、聞いたのは随分前だし、すっかり忘れていた。

夕方、子供を連れて高松市内のスーパー○ルナカK店にお買い物に・・・。
昨日、飛行機の中で、隣に座ったおじさんの風邪がうつったっぽい私は、こじらせては大変と、マスクをしていた。

そして、いろいろと物色しながら買い物カゴへ商品を放り込んでいた。
パン売り場にさしかかった時、子供が、おやつにパンを買ってと言う・・・。
パンだけではなくて、和菓子やカステラなんかも置いてあるので、子供たちは総称して「パン」と呼ぶ・・・。
パンの裏側を一緒に見ながら、「○○○って書いてるから、これは止めた方がいいね。おんなじような味なら、こっちにしようか・・・」などと子供と話し合いながらまあなんとか合格点ギリギリのものをカゴに入れていたときだった・・・。

突然目の前に・・・・
一人の女の人が立っている。
そして大声で
「花粉症?そのマスクは花粉症なんな?(花粉症なのか?という意味)」
「添加物だらけやけん(だらけだから)、危ない危ない!」

そう言って、私のマスクや手に持っているパン、カゴの中のお菓子を次々指差しながらずんずん接近してくる。
とっさの事で、私も子供達もボーゼンと立ち尽くす・・・。

「食べたらいかん、添加物や、それ添加物」
と、これから後は、添加物しか聞き取れないような勢いで、しゃべりだし、寄って来る・・・。
子供がびっくりしているのをなんとかしなくちゃ・・・と、はっと我にかえる・・・。
一息空気を吸い込んで、マスクを外し

「マスクはただの風邪です。全部分かってますから、結構です。」
それでもまだ、こちらを指差し、添加物が云々・・・・ずっとしゃべり続けている。

もう一度、今度は
「本当に結構です。全部分かっていますから」
手をチョップのように突き出し、(宮尾すすむ?)ジェスチャー付きで断る・・。
そして、子供を2人とも私の後ろに下がらせ、相手をにらみつけた。

子供を守るお母さんは、相当迫力あったのか、その人は声が小さくなり、押していた買い物カートを下がらせ、方向を変え、私たちから離れていった。
まだ口の中でずっと何かをつぶやいていて、こちらを見ながら遠くなった・・・。何度も何度もこちらを振り向きながら・・・。

ほっとして、「早く買い物を済ませよう」と子供をせかし、必要なものを頭で反復しながら、よし、忘れ物はないな・・・と納得して、レジへ急いで行く。
ふいに、私たちから随分離れた、店の奥の方でまた大きな声が聞こえる。
そう、さっきの人・・・次はまた新しいカモを見つけたらしく、誰かに同じように話し掛けている・・。

以前、友人に聞いた事がある、「添加物おばさん」だったのだ・・・・あの人が・・・。

夜、帰宅した主人に子供と一緒に、こんな事あったと話すと
「春だからね」の、一言で終わってしまった^_^;
ちゃんちゃん♪

確かに、添加物は悪いし、摂取しない方がいいに決まっている。
「添加物おばさん」の言いたいことは分かるし、とっても正しいのだ。
(子供たちは、びっくりしたけど親切な人?と思ってるらしい・・・ま、ポジティブな捕らえ方なので、あえて否定はしないのだが・・・)
でも、ママたちだって、たまには、体より、心のゆとりが欲しくて、市販品で済ませることだってあるのだ。
でも、そんなにも押し付けがましいと、うっとうしいの・・・分かってね。
何もかも分かってても、カップラーメンを食べることもあれば、インスタントのお味噌汁を飲む事もある。
お酒も飲めばスナック菓子もおいしいと思うときもある。

そういうことは、人に言われたくないし、言われたからって生活が変わるわけじゃないのね。
おばさんがどういう人かはよく知らないけど、また、知りたくもないけど、そっとしておいて欲しいの。

張り詰めた【添加物フリー】の生活は、長続きしないし、ストレスが溜まるだけ・・・。
続かなければ意味がない・・・そういう生活は。
おばさん、もっと穏やかに・・・好きな人に花でも渡すように、そっとアドバイスは渡してあげてね。
驚かせないように、嫌がられないように・・・・・。

そっくり、自分に言い聞かせながら、おばさんの事を思い出す・・・。

でもなあ・・・・ホントにいたんだ・・・・・・・。
まさかいるとは思わなかった。(ましてやスーパーの中で・・・友達の冗談だと思っていた・・・)
もし、どこかで出会っても、危害は加えるタイプではないので、おおらかに構えて拒絶してあげてね。
ちょっと私はきつく言ってしまったけど・・・。
おばさんにとっては、なにがあったか分からないけど、きっと「添加物」によるトラブルがあったんだと思う。
どんなトラブルかも分からないけど、食べ物を選択するという、小手先だけの動きでは阻止できない。
私たちのニーズを少しずつ変えていく努力は、押し付けてもダメなの。

だから、静かに実践。
でも確実に仲間を増やしながら・・・・。
私はそっと小さなプレゼントを渡すみたいに、誰かに手渡す人になりたいよ、おばさん。