行ってらっしゃい、行ってきます

東京出張の朝。
昨日まで、のっぴきならない仕事を必死でやっていたので、用意が充分出来ないまま、あたふたと出掛ける。
そんな私を見兼ねてか、「送ってあげる」と、親切な相棒の声。
ありがたいなあ・・・とひしひし思う。
CPPの活動に対して、相棒は、実は最初は随分懐疑的な態度だった。
絶対「怪しい団体」か「白い秘密結社」と思っていた・・・(あ、いや、それは今も思ってるか・・・私が次々怪しい実験をするから・・・^_^;)

でも、そう、当然と言えば当然で、家の中がどんどん白い粉(重曹)に侵食され、しかも、あっちで(ビネガー)スプレーをプシューこっちでぶくぶく・・・・、安穏としてられない状況になったのには違いない。
一般家庭からはかなり程遠い状態で家の中の家事や洗濯、掃除といったものが回り始めて、すっかり、ホームセンターでものを買わなくなってしまったのだから・・・。
そんな私の活動を、最初は苦々しく思っていたはずなのだが・・・・プチストレスが少しずつなくなり、快適な生活を送れるようになった今では、一部応援さえしてくれるようになった。

実は、彼もいろいろと考えたり、不安に思っていたことがあったようで・・・・でも、環境とか食糧問題といった、かなり漠然としたものだったから、深く考えることはしないでいた。
考えても仕方のないことと諦めさえしていた。

家事ひとつとっても、「合成洗剤」なしで生活なんてできないと思っていたし、快適な生活と言うものがどういうものかということが、まるでイメージできなかったのは、周囲にそういう人もいなかったから・・・・。

彼をずっと苦しめていた、皮膚疾患やその他もろもろのことは、今ではほとんど解決して、開放された気分を存分に味わっている。

なかなか、まとまった時間の取れない「兼業主婦」という職業柄、専門的な勉強をしなくては・・・と思いながらも遅々として進まなかったりするのだけれど、そんな私が、やはり、普通の家庭の奥さんは読まないだろうと思われる本を読んでいたりしても、気にしなくなった。

彼は、理工系の大学出身なので、文系出身の私は色々なことを質問することになるのだけど、最近では分かることに関しては、嫌がらずに教えてくれる。
私は理科系の頭ではないので、いつもまず実践してみてから、後で理論がついてくるという感じだ。
でも、理科系の人から見れば、稚拙で覚えが悪いって思われてるだろうな・・・。
凸凹夫婦で丁度良かったのだと、ことに、最近そう感じる。

そんな相棒に
「じゃあ行ってきます」
そんな相棒が
「行ってらっしゃい、気をつけて」

これが、これからもずっと普通の風景であって欲しい。