3月22日(水)だんだんどしゃぶりになっていく

バタバタとミーティング、ミーティング、書類整理。
午後3時過ぎに、昼食がまだだったことを思い出し、
近くの蕎麦屋に出かけるも「準備中」。
3軒先のカフェに入り、軽食をとろうと席に着くと、
あたり一面タバコの煙。久しぶりに分煙していない店で、
出てくる頃には髪もセーターもいぶされ、一丁上がり。

夕方、降り出した雨を危ぶみながら、
某大学教授の公開トークを聞きに出かける。
フランス現代思想からの援用多数。でも料理の仕方が面白い。
終了後、本降りになった雨を突いて、
少し離れたバーに数十人でなだれ込む。

順番を待っていてもラチのあかない様子なので、
ちょうど美人の教え子と話し込んでいる先生にサクッと話しかけてしまう。
あらま、という感じで受け止める彼女の軽妙なツッコミにも助けられ、
どこにフックがあるか、呼吸を見ながら探る。
わりと数分で判明したので、本日のオシゴトオワリ。
次に話しかける順番を待っている人に席を譲る。

解散後、イヤフォンを両耳に突っ込み、音楽に身を浸す。
しなやかな鞭のようなフレディ・マーキュリーの声と、
懐かしいロックのリズムが何かを補給していく。
ガンガン鳴り響き、追い立てる。

本当の経済行為は、等価交換では継続しない。
ワンチャンスはあるが、リピートしないという意味で。
継続するには「贈与」が必要だという。
贈与は、価値あるものである必要はなく、
価値がわからないものでよい。

ならば「未知」は魅力的な贈与なのだろう。
たくさんの“初めまして”に触れ、互いに贈ったり贈られたり。

どしゃぶりの雨。
その激しい「贈与」にも、
感謝、感謝とつぶやきながら、
車で巨大なビル街を後にする。